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心療整形外科

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2020年 12月 14日

頚部脊髄症+筋筋膜性疼痛

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60歳代、男性、約1年前から、歩きにくい、左下肢感覚がない。靴下はきにくい。

頚部脊髄症

頚で脊髄が圧迫を受けて脊髄マヒが起きている。圧迫しているものは、後縦靭帯骨化、椎間板ヘルニア、骨棘、脊柱管狭窄などが考えられる。

脊髄の太さは個人差が大きく、これらがあったとしても無症状のことも多い。
腰には脊髄がないので脊髄マヒが起こることはない。

病的反射が出るので診断は簡単:腱反射亢進、トレムナー反射、フスクローヌス、バビンスキー反射

手指の巧緻運動障害(ボタンとめにくい)

痙性歩行(パタパタした歩行)

手術の必要が考えられるので大学病院に紹介した。

図の×印は圧痛点で腸腰筋や大腿や下腿にあった。

これは直接頚部脊髄症とは関係ないが二次的に生じた筋筋膜性疼痛だと思われる。

腸腰筋が罹患すると靴下が履きにくい、寝返りしにくいということがある。

大学からの返書には頚部脊髄症と腰の脊柱管狭窄症とあったが、腰の脊柱管狭窄症は無意味だと思う。



by junk_2004jp | 2020-12-14 18:12 | 症例


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