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心療整形外科

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2005年 07月 23日

痛みのエビデンス?

痛みの定義

An unpleasant sensory and emotional experience associated with actual or potential tissue damage, or described in terms of such damage.

痛みとは個人のexperience (経験、体験)です。つまり、患者さんが「痛い」といったらそれが「痛み」なのです。

このように定義される「痛み」にエビデンスがあると思いますか?あるはずがないのです。アメリカなどの外国では、いろいろな治療のアウトカムを調査してエビデンスの強度のように発表していますが、疑問です。

その国の、その当時の人の平均的な治療効果の傾向ということです。内閣支持率みたいなものです。時や所が変われば、また質問のしかたが変われば何とでも変化するでしょう。

痛みを治療するものにとって、何をよりどころにすればよいでしょうか?私は痛みのメカニズムに基づく以外にないと思っています。mechanism based medicine

たとえば、「神経が圧迫されると痛い」という生理学はありません。しかしそう信じ込んでいる人に対する治療は、考えを改めることからはじめるべきなのです。そこが難しいのです。医者がそういってるのだから・・・。

痛みの生理学は近年、めざましい進歩をとげているそうです。それを臨床に生かすにはまだまだ壁が厚く時間がかかるのでしょう。



by junk_2004jp | 2005-07-23 07:43 | 慢性痛


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