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心療整形外科

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2023年 09月 15日

変形性膝関節症の痛みの原因は軟骨のすり減りではない

前回のブログで膝軟骨がかなり摩耗していても痛みのない人が半数ほどいる。

このような人のAさん(70歳)が旅行から帰ってより膝痛がでてきて、しばらくで治ると思っていたのだがよくならない。病院へいって検査をうけた。

「軟骨がかなり悪いですよ。」といわれた。

保険診療では病名をつけなければ支払いがされない。それで悪魔の病名「変形性膝関節症」の烙印が押される。

この時から痛みの原因は旅行で階段を昇降したからではなくて「軟骨がすり減っているから」になってしまう。

これは呪いの言葉になる。

旅行に行く前は痛くなかった。その時は軟骨は正常だったのだろうか?決してそんなことはない。

痛みの原因は「無理をして筋痛が起きている」からなのだ。

若い時は大丈夫だったのに???

「サルコペニア」、高齢になると筋量や筋質の劣化がおきることをいう。

痛みの原因は「高齢者が無理な運動をしたから」ということになる。

筋痛として現れる。

筋痛なら放っておいても治ると思うかもしれないが、脳や体に記憶されなかなか厄介なことになる。

早期治療が大切なんだが、医者は呪いを掛けるだけで早期治療をしてくれない。

それでコンドロイチンだのヒアルロン酸だのサプリ業界のお世話になる。

最近では再生医療、幹細胞を注入して軟骨を増やす治療がある。私が思うには頭痛の原因に毛生え薬のようなものだ。150万円ほどするらしい。

この治療を受けた患者さんがよくなったというYouTubeがあった。喜んでいる人に水をかけることにしのびないのでリンクはしない。

60歳代、男性。2年前春、膝を強打。病院で軟骨すり減りを指摘される。この時点でなかなか治らない理由が膝の強打から軟骨摩耗にすりかわる。

では軟骨が摩耗していなかったら強打してもすぐに治ったのか?

1年前の秋に軟骨再生のための幹細胞注入とともに上澄み液(培養上)の注入を二回うけて、痛みが劇的に改善した。

RSD(CRPS1)なのだ。私なら痛む部位(強打した部位)に直ちに局所麻酔を注射する。それを数日間続ける。それで現在と同等かそれ以上の効果があると思う。費用は数千円だろう。



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by junk_2004jp | 2023-09-15 07:18 | 痛みの生理学


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