2023年 09月 16日
![]() 痛みが定義され、詳しく研究されたのが1986年、今から37年前のことです。私は76歳ですので大学で習ったのは科学ではなく、「神経が圧迫されているから痛い」「軟骨がすり減っているから痛い」などの非科学的な伝承でした。 しかし今でも痛みについて誤解しています。専門医さえも。 患者さんは診てくれる病院を探すのに苦労している。 最近印象に残った3例を紹介します。 〇 60歳代、女性Aさん。昨年腰のヘルニアの手術をした。数年前にも腰のヘルニアの手術をした。両大腿に痛み、しびれがあり、すべり症と狭窄のせいと診断され手術を薦められている。電車を3つも乗り継いで半日かけて受診。2日間の診察。両側の腸腰筋に強い圧痛あり。頚や腕にも圧痛あり。線維筋痛症のステージ1or2と診断した。たくさんの薬を飲んでいる。遠方から受診で気の毒に思い、ノルスパンテープを処方した。それがとても効いた。以後は線維筋痛症として診療を受けるように。 〇 70歳代、女性Bさん(近県)。腰の手術を3回したことがある。「先生の本にもうちょっと早くであっていたら3回目の手術は免れたと思う。」全身に痛みあり、線維筋痛症。 〇 70歳代、女性Cさん(関西)。腰のすべり症、狭窄症の手術を薦められている。若いころから痛みについて検査や治療に多くのおカネをついやしてきた。手術はしていない。腰以外に頚、腕など広範囲に強い圧痛あり。線維筋痛症として治療できる医師をみつけるように。ペインクリニック、心療内科。 「息子がヘルニアの手術をしてすっかり治ったのですが」 「それは全身麻酔で筋弛緩剤を投与するからスカッと治ることがあるのだろうと思います。」
by junk_2004jp
| 2023-09-16 02:20
| ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾
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