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心療整形外科

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2023年 11月 27日

軟骨のすり減りが痛みの原因ではない証拠

①2006年 毎日新聞より
研究チーム(東大病院など)は東京都板橋区と和歌山県日高町の50歳以上の住民2000人以上を対象に関節をX線撮影するなどして調べた。
変形性膝関節症と診断されたのは男性54%、女性75%
変形性腰椎症と診断されたのは男性81%、女性68%

このうち痛みのある人は、男性の2~3割、女性の4割にとどまった。
②2019年7号 日本整形外科学会 大森豪より
軟骨のすり減りが痛みの原因ではない証拠_b0052170_13342389.jpg

最も軟骨の摩耗が進んだgrade3,4でも半数近くが痛みがない。

軟骨障害が痛みの原因ではない。軟骨障害は重力の結果で骨の出っ張り(骨棘)はその無害な補修の結果だ。

痛みの原因は重力による筋の緊張で早期にリセットしないと慢性化する。

このことを常識とすべき大事なことだ。

grade3,4で痛みのない人が自転車にぶっつけられて膝を強打したあと痛みが取れなくなった場合、
医師は軟骨がわるいからだと診断して初期治療のチャンスを失うかもしれない。あるいは裁判になっても十分な補償が受けられないかもしれない。

このようなことは椎間板にも椎間板ヘルニアにも半月板にも腱板にも同じことがいえる。

画像診断は患者に無用の不安を与える可能性はある。


私の患者さんで変形性股関節症の人でキャデイさんをしていた人がいる。








by junk_2004jp | 2023-11-27 12:57 | 慢性痛


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