2023年 12月 26日
MPS(myofascial pain syndrome、筋筋膜性疼痛症候群)について教育を受けていない医学部生は、卒業後もその存在を知ることなく診療を行うため、現実には多数存在しているMPSの患者たちを前にしながら、正しい診断、治療が行えないのである。臨床医がMPSに無関心であることによってもたらされる弊害として重要なことは、TP(trigger point)がもたらす疼痛に対して他の疾患の診断が下されることである。診断が異なると治療も変わってくる。膝の痛みが軟骨の磨耗であるとなれば、最終的には人工関節置換術のような手術療法が行われ、二度と正座ができなくなるし、耐用年数を超えれば再手術が必要になる。腰下肢痛が神経根の炎症であるとなれば、治療には神経根ブロックが繰り返し行われるか、手術療法が行われる。しかし、このような侵襲の大きい治療が行われる一方で、疼痛の改善という目的は達成されない。MPSを正しく診断することができれば、鍼療法(TPA)とストレッチという侵襲のほとんどない方法で的確に疼痛を改善できるのである。(FILE194)
by junk_2004jp
| 2023-12-26 13:35
| MPS
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