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心療整形外科

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2024年 07月 03日

日本の痛みの医療の現実

Aさん(60歳代)は1年半ほど前より右下肢痛としびれに悩まされている。知人に勧められて他県より来院。
日本の痛みの医療の現実_b0052170_00523480.jpg

これまで6軒ほどの病院を受診し、その都度レントゲンやMRIを撮った。

どの医師も同じ診断だった。「脊柱管狭窄症だが手術するほどではない。」
「手術してみましょうか?」という医師が一人いた。

図の圧痛点(肩を除いて)に局所麻酔を数mlずつ注射し、筋膜リリースガンで振動を与えた。

Aさんの表情は明るくなり「軽くなりました!」

「診断は簡単でレントゲンやMRIは必要ありません。問診と触診でできます。慢性化した筋肉のコリです。私は脊柱管狭窄が痛みやしびれを起こすと思いません。診断名は下肢の慢性痛、筋筋膜性疼痛症候群です。」

A「肩も半年前から痛いのですが」
私「はい、それも同じメカニズムです。そこも注射しましょうか。」

「痛みの起きるキッカケはフィジカルとメンタルの両方がありますが今となっては特定できません。」
痛みは早く治療しないと悪循環し、広がっていくことがある。そして慢性痛という厄介な状態になる。

慢性痛とは中枢性感作で脳が痛みに敏感になる。痛みそのものが治療の対象となる。

運動がよいことと、慢性痛用の薬を処方した。

このようなケースは何も珍しくはない。痛みは早期治療が大事だといっても医師にその能力があるか?

膝痛の本態も筋筋膜性疼痛症候群なのだが、多くの医師は治療できないだろう。「軟骨は減っているがまだ手術するほどではない。」とかいって。

厚労省は痛み問題に本腰をいれて対応してほしい。

NHKのプロジェクトXで日本の優秀な技術者、科学者をみるにつけ、痛み治療業界のお粗末さにがっかりする。(私のやっていることは誰でもできる)







by junk_2004jp | 2024-07-03 01:49 | 慢性痛


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