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心療整形外科

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2024年 08月 30日

痛みの用語を解説してみた

痛みの定義
組織損傷が実際に起こった時あるいはおこりそうな時に付随する不快な感覚および情動体験、あるいはそれに似た不快な感覚および情動体験
(組織損傷は現在進行形で、古いものではない。加齢とともに「いつの間にか」生じるものは警報装置の対象とはならない。)
早い痛み・・・・Aδ線維・自由神経終末・有髄線維
遅い痛み・・・・C線維・ポリモーダル受容器・無髄線維

痛みの二面性
感覚的体験
情動的体験
急性痛=炎症性疼痛=ポリモーダル受容器
リウマチ系(関節リウマチ、脊椎関節炎の仲間、リウマチ性多発筋痛症)
痛風系(痛風、偽痛風)
感染症
損傷の初期
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慢性痛の定義
治癒に要すると期待される時間の枠組みを超えて持続する痛み、あるいは進行性の非癌性疾患に関する痛みである。
(治癒に要する期間を3か月とみなしている。治癒とは断端が閉鎖した状態であり、必ずしも元通りに修復されなくてもよい)
(慢性痛=神経障害性疼痛と痛覚変調性疼痛)
(痛みそのものが治療の対象となる)
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神経障害性疼痛の定義
体性感覚神経系の病変や疾患によって引き起こされる疼痛
(帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経痛、CRPSⅡ・幻肢痛)
痛覚変調性疼痛
神経障害性疼痛以外の慢性痛、ほとんどの慢性痛。
CRPSⅠ(RSD)
中枢性感作(こじれた痛み、癖になった痛み)
混合性疼痛
急性痛要素と慢性痛要素が混在している疼痛
●「心因性疼痛」は使われなくなった。

●疼痛性障害
精神科領域で使われる診断名。
身体の一部もしくは複数の箇所が強く痛む状態で、身体的な原因がないか不釣り合いで、その痛みに対する懸念や過度の不安を背景に生活に支障をきたしている状態。
(筋筋膜性疼痛症候群や線維筋痛症は筋肉の張りやコリである圧痛点が見られるが疼痛性障害ははっきりとした圧痛点がない。身体との連絡がなく脳内だけで感じている痛み。)



by junk_2004jp | 2024-08-30 07:40 | 痛みの生理学


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