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心療整形外科

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2024年 09月 29日

生物・心理・社会的モデル VS 壊れた部品モデル

生物(身体的)、心理(心理的)、社会的(環境的)

1977年精神科医エンゲルが提唱  Bio-Psycho-Social model

痛みは複雑系

Functional Somatic Syndrome(機能性身体症候群)


過剰検査で壊れた部品モデル(損傷モデル)

78歳、女性、Aさん、一人暮らし(社会的)。旅行にいってたくさん歩いた。階段も多かった(身体的)。帰ってきて膝が痛くなり、湿布を貼っていたが一向に良くならないので病院にいった。

医師はレントゲンを撮り「軟骨がすり減っていますKL分類3に相当します。しばらくは消炎鎮痛剤と、ヒアルロン酸注入をしてみましょう。無理をしないで安静にしてください。」

もともと不安傾向のあったAさんは「歩けなくなったらどうしよう。将来人工関節になるかもしれない。一人暮らしだし、どうなるんだろう。」(心理的)膝痛は一向に良くならなかった。

生物・心理・社会的モデル

「ずいぶんたくさん歩かれましたね。高齢になると、若いときより筋肉がおとろえてきます。それで筋肉が悲鳴をあげているのでしょう。筋痛ですよ。この筋肉が痛いと脳は膝が痛いと誤認します。」触診で凝っている筋肉を探し少量の局所麻酔を注射。その場で改善がみられた。

「よくなりますよ。痛みは放置するとこじれることがあります。そうなると厄介ですから、がまんしないできてください。安静より、軽く動かしたほうがいいですよ。痛みは悪循環しますからそれを止めるのにお薬カロナールを処方します。」

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by junk_2004jp | 2024-09-29 06:45 | 痛みの生理学


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