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心療整形外科

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2024年 12月 12日

慢性痛を作るな!


痛みの定義

組織損傷が実際に起こった時あるいはおこりそうな時に付随する不快な感覚および情動体験、あるいはそれに似た不快な感覚および情動体験

慢性痛の定義

慢性疼痛は「典型的には 3 カ月以上持続る,または通常の治癒期間を超えて持続する痛みである」と定義されている 。
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図A ⅡかⅢ程度の肉離れ
今は痛みなし。80歳を過ぎソフトボールをしている

慢性痛を作るな!_b0052170_01441609.jpg
図B 古いGradeⅢのケガ
今は全く痛くない


組織損傷が実際に起こった時
図AのⅡ、Ⅲ度
図BのGradeⅡ、Ⅲ

おこりそうな時に
図AのⅠ度
図BのGradeⅠ

レントゲンやMRIでは何も写らない。
ぎっくり腰でも、いわゆるテニス肘でも電子顕微鏡で筋肉をみれば損傷が見られるかもしれない。
昨日のブログで紹介した3か月前段差で傷めた人も電子顕微鏡レベルでは損傷があるかもしれない。今日診察では8~9割改善したとのこと。

打撲も捻挫もこういうことだ。早く治療したほうがよい。打撲や捻挫で跛行してきた人でも局所麻酔を打てばその場で跛行でなくなる。損傷の程度は気持ち安静で良い場合が普通だ。何百万もかけて再生医療を受けるなんて馬鹿げた話だ。

心理・社会的要因が強い痛みも特に夜間に無意識に力が入って筋肉を傷めているのだろう。食いしばり、歯ぎしり、握りしめ、頚肩肩甲部の力み→寝違い、五十肩

軟骨を今回の事件で傷めたとしても軟骨には痛覚神経も血管のないので痛みが起きるはずがない。慢性の痛みの原因になるはずがない。軟骨以外の所に原因があるのだ。

あるいはそれに似た

損傷が治癒した後も痛い、いわゆる「慢性痛」のことだ。損傷が治癒するとは断端が閉鎖したことをいう。写真は元通りに整復されなかったが痛みはない。

痛みの治療と損傷の治療は別問題だ。慢性痛は整形外科医の分野ではない。

「神経が圧迫を受けて痛い、しびれる」(脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア)

論外の間違い



by junk_2004jp | 2024-12-12 01:08 | 慢性痛


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