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心療整形外科

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2024年 12月 26日

プラシーボの力、ノーシーボの力

国際疼痛学会で「痛みは不快な感覚的、情動的体験」と定義されて、慢性痛は組織損傷が治癒したと思われるあと(3か月)も続く痛みと定義されている。

組織損傷が治れば(断端が閉鎖)痛みが治るというものではない。元通りに修復されないこともある。痛みが治れば組織損傷が治るというものでもない。

だから最初から損傷の治療と痛みの治療は別のこととして取り扱うべきだ。痛みの治療は迅速に!損傷の治療は熟慮して!

膝痛についてみてみよう。

原因となる事件は次のようなことが考えられる。
①ゴルフ、旅行でよく歩いた
②草むしりなど長時間座っていた
⓷から足を踏んだ、ジャンプの着地に失敗した

いずれも損傷は小さいもので、安静にする必要はないと思われる。だがこれが慢性痛になる可能性はないとはいわれない。

ノーシーボは過剰な検査をして不安を与えることだ。「軟骨が傷んでいる」「安静にしないと歩けなくなる」

プラシーボは手術が最強だが経費がかかり、再発すると何回も必要となる。
再生医療も経費のかかるプラシーボ
グルコサミン、プロテオグリカンもプラシーボ
痛みの治療はプラシーボ抜きでは考えられない。

安くて、安全。ノーシーボをいわないこと。よくなることを保証する。


プラシーボの力、ノーシーボの力_b0052170_16352738.png
歯車印より日本語字幕にして速度を緩くして読んでください。

ニセ手術でもすっかり治った。日本ではこのような研究はできない。アメリカのplacebo,nosebo のビデオはいっぱいあります。






by junk_2004jp | 2024-12-26 16:42 | 痛みの生理学


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