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心療整形外科

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2025年 01月 26日

関節軟骨や半月板には神経や血管はありません。どうして痛くなるのでしょうか?

私は軟骨が原因で膝痛が起きることはないと確信している。そこには神経こ血管もない。

「関節軟骨 神経」で検索

  • 軟骨の破片が滑膜を刺激して炎症を起こす。
  • 傷むと新生血管・神経が侵入してくる。

これが軟骨・半月板障害説の根拠となっている。
軟骨の破片といえども自分の体の一部。それが自分の体(滑膜)を刺激するとは自己免疫疾患か?すべての人類は軟骨が傷むのだが「痛い痛い」といって人生を送らなければならないのか。
軟骨や半月板が相当傷んでいても痛くない人が少なくても半数は存在する。血管・神経の侵入説は椎間板障害にも言われていた。今では統計的にも否定されている。(椎間板も関節だ)
侵入するまでどれだけの時間が必要なのか。侵入しないようにする工夫はあるか。「旅行から帰ってより膝が痛い」のときはこの説では無理がある。慢性痛ではこのようなことはいわれていない。体中、神経と血管だらけだだが。珍説と言わざるをえない。
必ず存在する圧痛点(内側広筋、鵞足部、腸脛靭帯部、大腿直筋)はどのように説明するか。
軟骨が傷む→圧痛点ができる。
圧痛点(筋肉の緊張)バランスの崩れ→軟骨が傷む
体の痛みのメカニズムはどの部位でも同じと考えるのが自然なことだが、膝、肘、肩、股関節、手など部位によってメカニズムが異なることがないと考えるのが自然だ。痛風、リウマチ、感染など炎症性のものは発症のキッカケが違う。
私は重力Gが痛みの原因だと考えている。そう考えるのが最も矛盾がない。
とにかく医師は画像診断に頼り過ぎだ。
  • くり返す動作、姿勢。テニス肘、まずい歩き方。筋肉に負担がきそうな生来の骨格。
  • 筋肉の攣り
  • 転倒、打撲など派手な外傷

このようなことが痛みの起きるキッカケと考える。痛みの治療と損傷の治療は別問題と考える。痛みの治療は早急に!損傷の治療は熟考で!

打撲して痛くなったのを軟骨すり減りが原因とすり替えて軟骨再生治療を受け改善した。では打撲の前は軟骨すり減りはなかったのか?このような症例はよくある。圧痛点に局麻を打てばすぐに改善する。RSD,CRPS1だ。

痛みの悪循環→中枢性感作(癖になった痛み、難治性疼痛)


症例

  • 80歳、男性。数年前、ゴルフをしていて、急に膝裏にピリッと痛みが走った。しばらく様子を見ていたがよくならないのであるクリニックを受診。お決まりの「軟骨すり減り説」で治療したがよくならないのそれ以来ゴルフをやめた。では痛くなる1分前は軟骨はすり減っていなかったのか。そんなはずがない。筋肉が攣ったのだ。もし私が診たら、すぐに治せたと思う。ゴルフはもちろん続けられた。

  • 私の妻77歳、ゴルフから帰った夜、膝が痛いと跛行。内側広筋に強い圧痛あり。4~5日、続けて数か所の圧痛点に局所麻酔0.5㎖を打った。今は全く痛みはない。内側広筋の伸張性収縮、遅発性筋痛。(家族は保険外診療)

  • 70歳代、女性、2年前より膝痛でヒアルロン酸を打っていたがよくならない。軟骨再生医療も相談に行ったが、高額なのと、必ず良くなるとは言わなかったので辞退して当院にきた。大腿筋膜長筋~腸脛靭帯にかけて多数の圧痛点があり。そこに局麻をうつ。2回の治療でほぼ治癒。

圧痛点はほぼ決まっている。筋痛なのだ。よくなる人もおれば、時々このような治療をして仕事や趣味を続けている人もいる。レントゲン、MRI全く必要ない。完治を目指すのなら、感作の前に、早急に連続して治療することだ。

人工関節が効果があることもあるが、極端なO脚、大腿、下腿のねじれ、不安定性が解消されるので筋痛が起こりにくくなるのだろう。つまりなれの果ての手段といえる。こうならないように、歩き方など生活習慣の改善をすることだ。

現代の痛みの医学は脳に大きな注目が集まっている。画像を見せられ、専門医から昔ながらの根拠のない説明を受けることは、よい方向に向かうハズがない。

グルコサミン、プロテオグリカン、再生医療など、軟骨に効くというより、脳に効くのだろうか。私は脳に効くものなら否定をしないがあまりに高額のものはいかがなものかと思う。TVは広告主の手前、真実を放送しないものだ。

圧痛点の治療法は私は保険診療の都合上、局麻を使っているが鍼でも生食でも指圧・マッサージでもよいと思う。そうでないと江戸時代では治らなかったということになる。

軟骨に主眼をおくのではなく、膝周辺の筋肉に主眼を置いて診てくれる医師が多くなるように!

患者さんもそれを一時押えの痛み止めと思わないで「痛みのループ、悪循環の脱出」と思って!


by junk_2004jp | 2025-01-26 07:15 | 慢性痛


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