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心療整形外科

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2025年 06月 06日

根性坐骨神経痛(ヘルニアや脊柱管狭窄症による痛みと思われている痛み)について考えてみた

多く整形外科医や脊椎外科医は「いわゆる坐骨神経痛=神経障害性疼痛」と思っている、と感じる。

私はこの考えは間違っていると思う。それは今までの多くの臨床経験から、痛みの生理学から、また統計的に見ても。

私は「いわゆる坐骨神経痛=痛覚変調性疼痛」だと思う。
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この図の「心理社会的」に変えて「痛覚変調性」にした方がバランスが取れていると思う。

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「神経障害性疼痛」は、帯状疱疹後神経痛、糖尿病性末梢神経障害、幻肢痛やCRPSⅡの末梢神経が実質的な損傷を負ったもの。(カウザルギー)

「侵害受容性疼痛」は侵害受容器が大いに関係した痛みで消炎鎮痛剤が有効。リウマチ系や痛風系、感染症、ケガの初期(反応性の炎症)

「痛覚変調性疼痛」は上記2つのいずれにも属さないもの。以前は心因性疼痛と言っていたのかも。侵害受容性疼痛が変調して痛覚変調になってしまったものと、最初から変調していたもの(急性期慢性痛)がある。多くの慢性痛は痛覚変調性疼痛で、心理・社会的要因が深く絡んでいる。

では心理・社会的要因はどこに書くか?

痛みはすべて脳の認知と反応なんだから、脳の健康状態に関係している。不安、怒り、悲しみ、不条理、苦悩、緊張、予感、安心、希望、環境的要素に影響を及ぼす。

特に、専門医による、画像を見せての診断は強い影響を及ぼすと思われる。水戸黄門の印籠のごときだ。

この本の内容の神経障害性疼痛のところは私の説明とは違う。多くの整形外科医、脊椎外科医の思っていることだ。
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✖ 運動器疼痛疾患の30~40%は神経障害性疼痛の要素を持っている。
✖ 腰部脊柱管狭窄症による神経根症や馬尾昇降分の神経障害性疼痛のスクリーニングツールでの陽性率は決して高くない。しかし、しかし、神経根症は神経障害性疼痛である。
✖ 慢性痛の原因になりうる重要な病態:神経障害性疼痛→・手根管症候群(手根管での神経の圧迫 ・神経根障害(椎間板ヘルニアや変形性脊椎症による神経根の障害)・帯状疱疹後神経痛・糖尿病性神経障害・脊髄損傷後・腕神経叢引き抜き損傷、・視床痛

次のページでは「恐怖回避モデル」や「認知行動療法」が記載されている。「神経が圧迫されている。改善しなければ手術しなければならない。」これでどうして安心して動くことができようか。


次の図はリリカのコマーシャルから取ったもので、神経障害性疼痛と思われている痛み(脊柱管狭窄症やヘルニア、頚椎症性神経根症)を図で表したものだ。

多くの整形外科医の頭の中の図だ。だから圧迫を除去しないといけないと思っているのだ。

シビレと感覚鈍麻の区別がついていない。痛みとマヒの区別ができない。

いわゆる坐骨神経痛と帯状疱疹後神経痛や幻肢痛を同じ仲間に分類しているセンスのなさ!

坐骨神経痛の「神経」は「神経質、神経がまいっている」「神経が疲れた」の神経の意味だろう。
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多くの医師がこのように思っている。特に指導的立場にある専門医の影響は大きい。

私の所には困った患者さんが遠方から頻繁に来院する。よくなったという人から聞いた、整骨院の先生から聞いたということが多い。私の本を見た、HPを見たという人は少ない。

整骨院の先生に、私が数年前に投稿した健康雑誌の記事のコピーを持ってきた人もいた。トリガーポイントをやっているという病院を見つけてたが、2か所に注射しただけだった。

うちは注射はやらないという病院もあった。

手術した人に聞くと術後の経過はよくないことが多い。

術前の検査に多額がかかった。手術にも多額がかかるといわれたので手術はあきらめた。(自由診療なんだろう)

多くの病院を巡ったが皆同じ診断、説明だった。即手術と言われたこともあり。

多くの人が困っている。

症例①

70歳代女性、臀部の痛み、ふくらはぎのシビレで長くあるけない。脊柱管狭窄症の手術予定。当院の治療(トリガーポイント注射)でかなり改善したが、気持ちがゆらいでいる。

線維筋痛症の診断予備基準にそって検査するとステージ1の線維筋痛症と診断した。これには除外項目はない。

脊柱管狭窄症には診断基準がない。作ろうにも作ることができないのだ。

どちらを信用するか?

手術という外傷、ストレスを契機にステージが進む可能性がある。どの治療を選択すべきか明らかだ。
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症例⓶

50歳代、男性。2週間ほど前より、右の臀部から下肢にかけて痛み、しびれあり。特に誘因と思われる発症の原因となったことはない。

数年前にも当院にかかったことがある。私と信頼関係ありと思っている。

いわゆる坐骨神経痛だ。睡眠障害あり。肩こりあり。

最初から痛覚変調性疼痛だ。心理・社会的要因が大きく関係した「いわゆる坐骨神経痛」だ。「急性期慢性痛」とでも言おうか。

レントゲン検査せず、数回の圧痛点注射と薬で大幅に痛みは改善した。

実際にはこのような症例がほとんどなんだろうと思う。

病院も経営していかないといけない。レントゲン、MRI、ヘルニア、狭窄症、すべり症、など構造的異常を指摘され、手術。よくならない。これが現実か。
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いずれの痛みも併存する可能性はあるが、侵害受容性疼痛が神経障害性疼痛に変調することはない。

心理・社会的要因の関係する度合いは私がかってに表してみた。異論はあるだろう。

痛覚変調性疼痛は傷がないのに痛む、傷が治ったのに痛む、侵害受容性ではない、といって神経障害性でもない、不思議な第三の痛み。




by junk_2004jp | 2025-06-06 07:19 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾


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