2005年 09月 17日
手根管症候群の治療は不用 手根管症候群とは、手根骨と横手靱帯によって形成される空間で、正中神経が圧迫されて、掌側の拇指~第4指の半分がしびれる。夜間に強い。手を振ると軽減、手関節の軽度背屈位でシーネ固定で軽減。・・・・・教科書的にはこのような記載がされています。 これはどうもあやしいです。神経症状ではないと思います。神経症状とは神経が絞扼されて麻痺を呈することで、神経脱落症状ともいいます。 絞扼性神経障害の代表的なものとして「肘部管症候群」があります。 この写真は肘部管症候群のものですが特徴的な筋萎縮neurogenic muscle atrophyがみられます。第4指の半分と第5指は知覚脱失(無感覚)です。 一方、手根管症候群は明らかな筋萎縮はみられませんし、知覚脱失もみられません。これを肘部管症候群と同じ絞扼性神経障害に分類するべきではないと思います。 知覚脱失(無感覚)もジンジンも「しびれ」と表現するからややこしいのです。 絞扼性神経障害は基本的には保存的治療で改善しないと思います。一方、手根管症候群はなんやかややっているうちに治るものです。 手を振ると楽になるということから、きっと血行に関係しているものと思います。神経に伴走している静脈が手根管の部分でなにかしらの影響で流れが悪くなるのではないでしょうか?手をふれば、体温計の水銀のように手に滞った血液が流れるのではないでしょうか。
by junk_2004jp
| 2005-09-17 01:38
| 痛みの生理学
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