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心療整形外科

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2025年 12月 12日

痛みの定義と種類

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A4で縦に印刷できます。参考にしてください。

急性期慢性痛

中井吉英先生(心療内科、関西医科大学名誉教授)からお聞きした概念です。実際にはとても多い状態だと思います。

例えば、70歳男性、1週間前から、特に誘因と思われることがなく、お尻から右下肢にかけて激痛が走るようになった。

歩行は極めて困難で杖をついている。腹ばいや上向きになれ


ない。表情は苦痛で歪んでいる。

他医で硬膜外注射をしたが効かない。

「過去にこのような状態になったことはないですか。」「普段、腰痛は?」「ぎっくり腰にいなったことは?」「ストレスはないですか?例えば、友人が亡くなったとか、・・・」

ぎっくり腸腰筋の伸張性収縮で立ちあがる時とか、腰を伸ばすときに生じることがあるがそうでもなさそうだ。

医師はびっくりしてレントゲンやMRI、CT、血液と検査をする。この時たまたま見つかった「脊柱管狭窄」や「椎間板ヘルニア」「すべり症」が原因だということがある。そして手術をする。治ることもあれば治らないこともある。かえって悪化することさえある。

このような症例はここ1ヵ月で4症例は診た。少なくはないと思う。本人はストレス(心理・社会的要因)を意識していないので難しいものだ。

手術をする病院を選択しないように患者の理解程度に応じて治ることを明確にして寄り添うしかない。

患者以外に家族や周りの人の意見も影響するものだ。

数年前に妻死別で一人暮らしのAさんはある日、急に治った。

Bさんは脊柱管狭窄の手術をしてかえって悪化。多分術前から急性期慢性痛だったのだろう。たまたまみつかった狭窄症が悪さをしているという見立てで手術をしたもののプラシーボは効果なかった。

Bさんは少しずつ改善して以前のような激痛はない。

「激しい痛み、苦悶表情、際立った痛み行動、痛みが起きた状況がはっきりしない、ストレスを感じていない。」

このような特徴がある。罹患の長さだけで急性痛、慢性痛は判断できない。

「椅子が怖い」の夏樹静子さんもそうだったのかな。「遺書となるかもしれない」といっているのだから。

痛みという目に見えない、共有できないことに、病名ができてその概念が成文化さららことは患者にも治療者にも一歩前進だ。





by junk_2004jp | 2025-12-12 07:07 | 痛みの生理学


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