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心療整形外科

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2006年 02月 03日

臓器別専門医→症状別専門医

昨日の表からもお分かりのように、腰痛(Back pain=背痛)や四肢痛を訴える患者さんの1/3はうつと診断できるということです。

2/3は「不安障害」か、うつというほどではない一過性のストレス状態とみるべきです。悪性腫瘍や圧迫骨折はあったとしても極めて少ないことでしょう。(骨粗鬆症による圧迫骨折はしばしばあります)

私が今診ている「ヘルニアなんちゃって症候群」の患者さんは、退職うつ産後うつの患者さんです。

退職うつのAさんは、早朝覚醒、動悸、下肢痛ですが、MRIで腰椎ヘルニアを指摘されています。心臓はカテーテル検査をうけました。

産後うつのBさんは頚痛、腰痛、頭痛、上肢下肢の痛みなどで、MRIで頸椎と腰椎にヘルニアがあることを指摘されています。

臓器別専門医の制度ですから、腰痛や四肢痛の患者さんは脊椎脊髄専門医をおとずれます。それがややこしくなる元なのですが。

腰痛、四肢痛の専門医というように症状別の専門医ができたら患者さんにとっていいのですがね。

腰・四肢痛の専門医がいたとすると、最も考えなくてはいけない病気は「うつ」なのです。1/3がそうなのですから。うつか、不安障害か、そういうほどでもない一過性のストレスかという判断が必要です。悪性腫瘍、や圧迫骨折や感染症なら脊椎脊髄専門医を紹介すべきなのです。

by junk_2004jp | 2006-02-03 13:46 | 医療不審


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