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心療整形外科

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2006年 04月 28日

痛みの本態

痛みの本態_b0052170_1865775.gifこの痛みの原因が








痛みの本態_b0052170_1883031.jpgであるというとんでもない説はどうして広まったのでしょうか。神経線維は痛覚受容器ではありません。





痛みの本態_b0052170_18124591.jpgたぶんこの図が間違いのもとではないでしょうか。図そのものに間違いがあるのではないのです。

いろいろなところに高張食塩水を注射したときに感じる痛みを調べたものです。神経根以外のものは「関連痛」です。たとえば椎間板を刺激したときは椎間板に痛みを感じるのではなくてその関連痛領域に痛みを感じるということです。実際にはこのようなことはとても少ないと思われます。

神経根に注射をしたときに感じる痛みは「関連痛」とはいわない。神経細胞が針によって損傷されるので細胞内外で分極していたものが脱分極し痛みが「放散」するように感じるのだろうと思います。

神経根でなくても痛覚神経のどこでも同じことです。伝達麻酔をかけるとき、注射針をさしながら「痛みが放散したら言ってください」というようなことをします。

これを神経根刺激症状というのなら、このようなことはヘルニアで起きるはずもありません。ヘルニアは鋭利なものではありません。これを神経根刺激症状と称してヘルニアにあてはめるのは間違いです。

痛みの本態は筋筋膜性疼痛症候群myofascial pain syndrome です。活動性のトリガーポイントが痛みの震源地です。
痛みの本態_b0052170_1921197.jpg



ヘルニアが痛みの原因だとするとやはり「安静」が治療の基本にならざるをえない。一方、慢性痛サイクルでは「活動的であること」が求められている。ここはヘルニアが原因では説明できない。筋痛症に安静を指示するから治らないのです。50肩に安静を指示する医師がいないように。
痛みの本態_b0052170_19221822.jpg


by junk_2004jp | 2006-04-28 19:18 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾


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