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心療整形外科

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2006年 06月 01日

ストレスがなぜその部位を選ぶのか?

むかし、背中を強く打たれたTさんは疲れが溜まってくるときまってその部位(右肩甲骨の少し下)が痛みます。

ヘルニアのAさん(実は右梨状筋と前脛骨筋などのトリガーポイント症状なのですが)4年前の痛み出す少し前にスノーボードで右の臀部を強打しています。

下腿にできたトリガーポイントは梨状筋の関連痛の中に生じたサテライトTPと理解すればいいと思います。

また、10日前より左臀部痛~下肢痛で治療中のBさんも同じく臀部を強打した経験があるということです。Bさんも臀部筋群、下腿伸筋群のTP症状なのですがMRIでヘルニアが確認されています。10日前はつかまってかろうじて歩行していましたが今では自力で歩行できます。立ち座りにまだ痛みがありますが。

2年前に遊園地のボートの滑り台で頚をいためたCさんはそれ以来、頚の筋群に強い緊張があります。

鞭打ちで頚をいためると(たぶん胸鎖乳突筋)、何年後も「疲れると頚が痛くなる」というのはよく耳にすることです。
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筋肉のミクロの損傷は運が悪いと拘縮を起こし筋硬結となって残ってしまうのかもしれない。一旦は不活性化して症状は治まってもそれ自体は残っているので、ちょっとした刺激やストレスで活性化するのかもしれない。

痛みが続くと神経回路の可塑的変化が生じるともいわれている。

筋肉にも筋硬結という形で記憶され脳にも記憶されるということか。

このように考えると、「単なる打撲」とか「単なる捻挫」とかというのは・・・

従来の習慣では外傷当初は安静を指示するが、本当にそれが正しいのだろうか。私は当初から積極的に局所麻酔を注射して痛みをとってやり可能な範囲で動くことをすすめている。

by junk_2004jp | 2006-06-01 07:51 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾


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