2006年 09月 01日
トリガーポイントブロックも硬膜外ブロックも神経(根)ブロックも同じことです。 Naチャンネルをふさいでしまって脱分極しないようにして痛みの電気信号をストップするのです。 どこで電流を遮断してもいいのですが、どの痛みにも対応できて、より安全で確実なのがトリガーポイントブロックだと思います。 それは圧痛点が痛みの根っこだからです。発痛物質を洗い流すという物理的な作用も期待できますが、ほかのブロックではそれは期待できません。医者は往々にして、痛みの根っこは神経根にあると勘違いしていることがあります。 とてもまれなことですが、深いところのブロックは血腫などができて麻痺が生じたりして、緊急事態になることがあります。 図のCDEFに痛みがある患者さんの場合、硬膜外ブロックで対応する場合はTh11~S1までかなり広範囲に局所麻酔が浸透しなければなりません。 神経根ブロックで対応するなら、3本ぐらい必要です。 Aの顔面の痛み(顎関節症)ならば三叉神経(脳神経)ですから、当然、硬膜外ブロックや神経根ブロックはできません。どの痛みもイーブンに対応すべきです。 ただしトリガーポイントブロックは深さが問題となります。深い筋なのか浅い筋なのかは経験が必要です。 痛みは早期に止めてやれば案外簡単に治るのですが、いったん長期化するととても厄介なものになります。 このようなブロックを一時抑えで本当の治療ではないという間違った考えが根深くあります。そして根本的な治療だと錯覚してヘルニアを取ったりしているのです。 ただし、保存療法に反応しない神経根症状のある患者にかぎり、手術を避ける手段としてステロイド剤による硬膜外ブロックを一時的に用いてもかまわないとしています。 この文のようにステロイドでブロックするという考えが一部の医師にあります。ステロイドがNaチャンネルの開閉を阻止するということはないと思うのでこの考え方は間違えだと思います。
by junk_2004jp
| 2006-09-01 15:27
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