2007年 01月 12日
最近の欧州のエビデンスに基づくガイドラインは、脊椎固定術を非特異的慢性腰痛の治療に用いるのは例外とすべきだと提唱している。 「するな」とも書けないのでこのような表現になったのだろう。日本では、一部の病院でしばしば行われていて、その結果が必ずしも良くないことは日常の診察を通して分かっている。 非特異的慢性腰痛とは 眼鏡をかけても見えにくい:X線所見と非特異的腰痛の因果関係 「一方、「特異的」腰痛の原因究明においては、X線は依然として大きな役割を果たしていることを忘れてはならない。臨床医が腰痛の原因として、骨折、悪性腫瘍、感染など、重大な原因を疑った場合、画像検査法としてX線を選択することが多い。」 つまり、非特異的腰痛とは、感染症、悪性腫瘍、骨折を伴わない腰痛ということ。 感染症、悪性腫瘍を伴った腰痛に対しては病巣を取り除いて固定する治療は行われてよい。 _____________ 一方 「非特異的腰痛」というのは、腰椎部、仙骨部、臀部、大腿部の痛みを訴える場合です。 という考え方をいう学者もいる。リウマチ学会で脊柱管狭窄症の講演ではある教授は「下肢に痛みのないものを「非特異的腰痛」というと述べていた。 膝からなのか、尻からなのか、全く意味のないことだ。このような考えの根元は「神経根性疼痛」という概念から逃れられない整形外科医独特のものなのだろう。 小臀筋の関連痛は下肢全体に及ぶことはよく知られている。これは特異的腰痛というのか?? 腰痛とハムストリング痛や腓腹筋痛が合併していることなんかよくあることだが、まさか特異的腰痛というのではないだろう。
by junk_2004jp
| 2007-01-12 07:40
| 痛みの生理学
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