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心療整形外科

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2007年 02月 24日

根性疼痛という概念の撲滅を

ヨーロッパの急性、慢性の非特異的腰痛のガイドラインでは(その他のガイドラインでもだいたい同じ)

・Specific spinal pathology(特殊な脊椎の病理)→レッド・フラッグ
・Nerve root pain/radicular pain(神経根性疼痛)
・Non-specific low back pain(非特異的腰痛)

このような分類をして、非特異的腰痛について論じているわけです。Nerve root painについては「それには関わりません」ということでしょう。

この分類、おかしいと思いませんか。「非特異的」でないものは「特異的」という。特異的とは書けないひっかかりがあるのだと思います。それがNerve root painなんでしょう。この概念が捨てきれないのです。

もし、この意味不明の概念がなければどれだけの医療費が節約できて、多くの人が助かることでしょうか。

急性痛で、Nerve root painならば、慢性痛に移行しないように原因となっているヘルニアを除去すればいいです。しかし、そうしない。

掲示板などで、整形外科医は痛いところを触診しないという不満をよく耳にします。
Nerve root pain
ならば触診の意味がないのです。Nerve root painには圧痛点や筋硬結、taut band があっては矛盾するのです。

そしてSLR(ラセーグテスト)をしてNerve root painを判断しようとする。これは筋痛症の可動域検査ですよ。五十肩で腕が上がらないのはどっかで神経が圧迫を受けているからですか???

by junk_2004jp | 2007-02-24 14:15 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾


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