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心療整形外科

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2007年 08月 09日

圧痛点>トリガーポイント

筋骨格系の痛みを訴えている人には必ずといってもいいが、圧痛点が存在する。ヘルニア、脊柱管狭窄症、顎関節症、五十肩、変形性関節症、テニス肘、・・・・・どんな病名がつけられようと圧痛点は存在する。

大腰筋など深部の筋肉はみつけにくいが、その知識があれば見つけられる。

圧痛点の中で関連痛を引き起こすものをトリガーポイントといっている。

私はトリガーポイントブロックというよりも圧痛点ブロックをやっている。

圧痛点の意味は病名によって違うということはない。

その点はどうなっているのだろうか?そんなことを整形外科医やペインの医者に聞くより、生理学者に聞くべきである。

ふつう、押さえた程度で痛みが生じるわけではないが、痛覚が過敏になると、押さえる程度で痛みが生じる。つまり、圧痛点は痛覚過敏点ということだ。

では痛覚過敏点はどうして生じるのであろうか?構造異常が原因だという生理学者はいないと思う。

痛覚過敏点はミクロの世界ではどうなっているのだろうか?

末梢性痛覚過敏(Peripheral sensitization)

神経末梢は痛みを受容するばかりでなく、軸索反射によりそこからサブスタンスPなどの化学物質を分泌する。これは肥満細胞に作用してヒスタミンを遊離したり、その他の発痛物質を産生し、また血管拡張を起したりする。また組織が損傷されると、プロスタグランジンをはじめ、カリウムやブラジキニンなどいろいろの発痛物質が出てくるので、神経末端は発痛物質のジュースの中に浸されているような状態になる。このような状態では神経の痛みに対する感受性は著しく高まるので、これを末梢性痛覚過敏と呼んでいる。

中枢性痛覚過敏(Central senstization)

C線維の末梢からの頻回な刺激が持続すると、脊髄ニューロンにも変化が起ってくる。これはwind upという現象で、ニューロンは末梢からの刺激に対し一対一で対応していたものが、一回の刺激によりたくさんの発火を起こすようになり、ついには刺激を止めても発火活動がしばらく続くようになる。これは中枢性痛覚過敏と呼んでいる。中枢性痛覚過敏の発現には、NMDA受容器が関係しているとされているが、NMDA受容器の拮抗薬によって、この現象が抑えられる。中枢性痛覚過敏が長く続くと、脊髄ニューロンの中にc-fosなどのがん遺伝子が作られ、ここに可塑的な変化を起こしてくる。可塑というのは、外力を取り去ってもなお歪みが残っている状態で、ここではニューロンの興奮が長引くことを指している。C-fosの発現はモルヒネによって抑制することが出来る。


その痛覚過敏点を消してしまいたく思わないですか?消してしまえばどうなるのでしょうか?
消す方法は?

医師の持っている手段で最も確実で副作用も少なく、安全で、簡単で安上がりで、患者さんの恐怖のない方法は、局所麻酔を注射するという方法です。

初期ならたいてい1~数回で治癒してしまうものです。構造とは無関係な電気生理学上のトラブルなんですから。

圧痛点>トリガーポイント_b0052170_2111989.jpg


by junk_2004jp | 2007-08-09 20:45 | 痛みの生理学


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