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心療整形外科

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2007年 10月 08日

適切な診療報酬

三節さんのブログ:複雑な心境 より

三節さんはたぶんこれのことをおっしゃっているのではないか。

http://life8.2ch.net/test/read.cgi/body/1163248212/601-700

先日の線維筋痛症研究会でもいっていたが、線維筋痛症のネットワークをつくるには、経済的な裏付けがないと結局はどうにもならないのです。

今の診療報酬の概念では経済的裏付けがないわけですので、忙しいけどそれに見合った収入がないということになります。

医療は「人」なのです。専門的な知識を持った人の集まりなのです。事務にしても専門的な知識が必要でそのような学校を出ていないと難しいでしょう。派遣ですませることのできる分野は掃除ぐらいでしょうか。

他の産業と大きく異なるところでしょう。

たとれば、トリガーポイントブロックは現行の保険診療では一日何度何回しても500円です。3割負担で150円です。

看護師が30分間生活指導や、心身医学について説明したとしてもそれに対する報酬はありません。

検査で収入を上げられない。マッサージや理学療法も日数制限などがあり、とてもめんどう。

ほとんどの筋骨格系の痛みは線維筋痛症の類似疾患です。筋筋膜性疼痛症候群は部分的な筋痛症。

政府はそこのところを理解して、多くの患者がリーズナブルな負担で治療できて、診療側もリーズナブルな診療行為で妥当な経済的裏付けが得られるよう工夫していただきたい。

適切な診療報酬_b0052170_756843.jpg
この本の著者はチェット・カニングハム
圧病点への注射?
圧痛点、すなわち、押されると明白な痛みの反応を示すFMS患者の体の18カ所の点は、そこに麻酔あるいはコルチゾンを注射する、 もしくは両者を同時に注射することで、痛みが楽になる可能性があります。唯一の問題は、ほとんどの圧痛点は触診されるだけで痛むことです。FMS患者で圧痛点に18本もの注射を希望する人はほとんどいません。さらに、意欲を失うほどに値段が高いということもマイナスです。


国が違えば値段も違います。病院はいろいろな種類の専門職のあつまりです。

わたしのような零細医院ではなんとか可能でしょうが、重武装の大病院ではなかなか困難かもしれません。

重武装は投資されているのですから・・・・。投資にみあった収入が必要です。採算がとれないのです。

このような疾患に必要なのが重装備ではありません。医師や従業員の専門的な知識や技術、経験なのです。

by junk_2004jp | 2007-10-08 08:12 | 医療不審


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