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心療整形外科

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2007年 12月 26日

仮説(間歇性跛行)

間歇性跛行の一般的仮説

①神経性間歇性跛行・・・・・腰部脊柱管狭窄症
②血管性間歇性跛行・・・・・閉塞性動脈硬化症


間歇性跛行についての解説は一般的にこのようなことになっている。私は是非③筋肉性間歇性跛行を付け加えたい。

そしてほとんどが(②を除いて)③筋肉性間歇性跛行だと思っている。中高年に多いのは長い人生のうちに、殿筋や下肢の筋肉に「わけあり筋」「劣化筋」「硬結筋」を持ってしまうためだと思っている。

硬くしこりを持った筋肉は血行も悪く冷たくなる。②と診断されたものの中にもじつは③があると思われる。しこりのある硬い筋肉は劣化した状態なので長時間の運動には耐えられないのだろう。そのために間歇性跛行が生じるのだろうと思われる。

①神経性間歇性跛行は腰部脊柱管狭窄症の症状だということになっているが、はたしてそうだろうか。

反証:
画像で脊柱管の狭窄があっても無症状のことが少なくない。
神経を栄養する血管の血行が悪くなると痛みやしびれが生じるという生理学的な裏付けがない。
手術の成績は必ずしもよいとはいえない。
ほとんどの患者に筋硬結があり、圧痛がある。
馬尾型では麻痺、神経根型では痛み、という説明は「なぜ生理学的に反対のことが起きるのか」説得力にかける。
神経根型では自然緩解が少なからず存在する。
慢性痛となることがある。
心理・社会的な要因と関連があるようにおもわれる。
ケンプ徴候が神経を圧迫するサインだというのはいかにも怪しげ037.gif


わたしはほとんどの間歇性跛行は筋肉性間歇性跛行だと思い、そのような観点から治療している。

by junk_2004jp | 2007-12-26 17:26


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