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心療整形外科

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2008年 06月 12日

ヘルニアで痛みはおきません

Aさん(20歳代、女性)はある大学病院の看護師です。

H18年に腰痛で整形外科でMRIでヘルニアの診断。手術するほど大きくはないということで特に治療はなし。

H20冬、痛みが再発。リハビリするも、4月には足先までしびれが出現する。再度MRI、ヘルニアが大きくなっているとの診断されるも特に治療がないとのこと。現在、休職している。

ヘルニアで痛みはおきません_b0052170_18423254.jpg腰方形筋、中臀筋(梨状筋、大臀筋)、外側広筋、ヒラメ筋などの筋筋膜性疼痛。

トリガーポイントブロック(0.5%メピバカイン12ml)する。すぐに痛みが取れて楽になりました。

初診料も含めて、3割負担で1250円でした。

ヘルニアが痛みの原因になることはありません。筋痛症が痛みの本態です。その結果、ヘルニアが生じているのかもしれませんが、原因ではないのです。

この筋痛症がどの程度の治療で解決するのかは、ちょっと経過を見なければわかりません。

予感では案外早くよくなるように思います。

とにかく、ワケありになっている筋肉に対して治療することです。

消炎鎮痛剤、トリガーポイントブロック、パップ剤、マッサージ、カウンターストレイン、軽めの運動など。

また痛みとストレスはとても関係がありますか。

正しい知識を身をもって体験し理解することは、とても大きな財産になります。

ヘルニアが原因で痛みが生じないなんてことは、もう分かり切ったことです。MRIは高額な保険診療で不安を煽られ、よくなるどころか慢性化の原因になっています。

医師もヘルニアと痛みの関係に対して自信をもって答えられないので、治療の仕様がないのです。

麻痺が生じているなら、MRIは有用です。ヘルニアで麻痺が生じることがあるのは馬尾症候群と頚部の脊髄症です。いずれも麻痺症状でとても希です。

痛みでは特異的疾患(悪性腫瘍、感染症、骨折など)の有無を調べるためにはMRIが有用です。

by junk_2004jp | 2008-06-12 18:52 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾


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