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心療整形外科

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2008年 08月 29日

医学生の椎間板ヘルニア

了解済み

A君(金沢大学医学部3年生)は2月ごろより、右臀部~右下肢に痛みとしびれ感が出現しました。

MRIの結果、4/5間の椎間板ヘルニアという診断でした。硬膜外ブロックや薬を続けていますが、改善しません。7月に再度MRIを撮りましたら、ヘルニアは大きくなっているとのことでした。

A君は私のHPを見て25日に受診されました。

医学部3年生というと、解剖学や生理学が終わったころだそうです。私はもうずいぶん昔のことなので記憶があいまいです。そのころは、何がなんだかよく分かりませんでした。

先日、MPS研究会を行いましたが、今になってもう一度、解剖の実習をすればよく分かるのになあという話がでていました。臨床の経験を積んで、キーポイントが掴めて基礎医学をやり直すととても効果的なんでしょう。

医学生の椎間板ヘルニア_b0052170_7244773.jpg

A君に正しい知識を教えました。若い脳はいろいろな矛盾をすぐに理解できたようでした。

神経が圧迫を受けても痛みは生じないこと。

足関節の背屈力が低下しているのは、神経麻痺の症状ではなく、前脛骨筋の筋痛症のためだということ。

神経麻痺が起きていると思っている神経に向かって局所麻酔を注射する医療行為は矛盾していること。

28日再診、痛みの程度は50%減だということです。

ヘルニアは筋痛症の結果かもしれないし、あるいは筋痛症と同時に生じたのかもしれませんが、筋痛症の原因ではありません。そしてそれは無害です。

by junk_2004jp | 2008-08-29 07:33 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾


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