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心療整形外科

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2008年 09月 28日

中枢感作(central sensitization)

山田歯科医院のサイトから

「線維筋痛症、慢性頭痛、過敏性大腸炎、慢性疲労症候群、筋筋膜痛症候群、下肢静止不能症候群,
periodic limb movement disorder,顎関節症、multiple chemical sensitivity,
feamale urethral syndrome,間質性膀胱炎、心的外傷後ストレス障害,そして鬱病は中枢感作
(central sensitization)と言う共通のメカニズムを持つ。」 

中枢感作(central sensitization)_b0052170_7344049.jpg


日本医科大学小児科の調査によると、小児科で治療している不登校児の70%に線維筋痛症が見つかったそうです。

この現象はtemporal summation of second painまたは簡単にwind upと呼ばれ、中枢が疼痛の感度を増大する機能を持っていること示すものです。健康な人でもこのwind upは起きるのですが、顎関節症、線維筋痛症、慢性疲労症候群、原発性月経困難症、過敏性大腸炎では異常な痛み感度の増大が起きることが報告されています。そして、この異常なwind upを中枢感作と呼びます。


山田先生のすばらしいサイトを引用させていただきました。

線維筋痛症に顎関節症を合併しているケースは多いです。顎関節症という病名は変えるべきですね。この病名だと関節が悪いというイメージがつきまといますから。

同じようなことが膝関節、肘関節、股関節、肩関節、脊柱などにもいえることです。

変形性股関節症の人に線維筋痛症の人が多い。
変形性膝関節症の人に線維筋痛症の人が多い。
椎間板ヘルニアの人に線維筋痛症の人が多い。
頚肩腕症候群の人に線維筋痛症の人が多い。
五十肩の人に線維筋痛症の人が多い。

なんとなくこのように感じています。線維筋痛症の例の分類基準に照らし合わせて診断すると、従来の病名は何だったんだろうと思うものです。

上に挙げた疾患の痛みの本態は筋痛症なんですね。顎関節症も、いわゆるヘルニアや脊柱管狭窄症によるといわれている坐骨神経痛も、五十肩も変形性膝関節症も同じ病態なんです。だから医者へいくとどれも同じ処方でしょ。ロキソニンとモーラス、電気。医者のへりくつは違うでしょうけどww。

ヘルニアがあるから筋痛症になっているのではなくて筋痛症の人を検査したらヘルニアがあったというだけのことなんですね。

ただ、股関節の場合は脚長差や可動域制限が生じますから筋痛症が起こりやすいという因果関係はあると思います。

膝の半月板損傷も、膝周辺の筋痛症の人を検査したら半月板が傷んでいたということだと思います。

軽症の線維筋痛症はたくさんいますよ。うちのかみさんも分類基準からいえば線維筋痛症でしょう。ゴルフしてますけどw。

これらの部分的筋痛症(顎関節症など)を線維筋痛症に合併していると見るべきなのか、線維筋痛症の一症状とみるべきなのか。

痛みの中枢性感作がそのキーワードなんですね。

部分的な痛みでおさまっている人、痛みが広範囲に拡大している人、その差は一体なになんでしょうか。ミトコンドリア?治療?環境?、ストレス?トラウマ?生い立ち?頻回の外傷?

私は60年間の人生で痛みに悩んだことはありません。痒みに悩みましたけど。痒みも中枢感作しますよきっと!幼児の時に山へいってひどく漆にかぶれたことがあります。それがきっかけかな?皮膚系のトラブルは。

皮膚系のトラブルは誤診が少なくて助かっていますけどw。見えますからねw。それに比べると痛み系(筋系)のトラブルは見えないんで、誤診がつきまといますね。

by junk_2004jp | 2008-09-28 08:07 | 線維筋痛症


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