1 2005年 06月 30日
今日もいました。たぶん、な~んちゃって狭心症の方。 Aさん(60歳代、女性)、年に1~2回来院されます。 「2~3日前より腰やアシがいたくなりました。」 「何か思いあたることはないですか?」 「毎年、梅雨のころになると腰が痛いのです。」 「いつもと変わったことはなかったですか?」 「ご近所の葬式で長い時間座っていたのですが・・・」 ![]() 図のような圧痛点がありました。まさにジャンプサインというのにふさわしい圧痛点でした。 「アシの痛みは腰からきているのでしょうか?」 「というよりは、あっちこっちに痛みが起きたと思ったほうが正しいでしょう。筋肉の緊張が原因なのです。 圧痛点に局所麻酔を注射したら、痛みがとれました。 「お薬はどうしましょうか?」 「今、狭心症の薬を飲んでいるのですが一緒にのんでよろしいですか?」 「ああ、いいですよ。3日分出しておきますね。で、狭心症はいつから、どのような症状だったのですか?」 「2~3年前、胸が痛くなったのでカテーテルの検査をしたら狭心症だと分かったのです。」 「そうですか。もう一度、仰向きに寝てください。」 左胸のところにとても強い圧痛点がありました。押さえると飛び上がるほどでした。 「この痛みも腰やアシの痛みも同じことなのです。筋筋膜痛なのです。ストレスで筋肉がきゅっとなっているのです。狭心症なのかどうかは私にはわかりませんが、筋筋膜痛だった可能性も十分考えられます。」 心臓の病気となると命に関わるので専門医以外は余計な口をはさめません。ここのところが腰痛や膝痛などと大きく違うところです。その分、専門医の言うがママということもあります。 「治せる医師・治せない医師」 ハーバード大学名誉教授 バーナード・ラウン著 問診といくつかの簡単な検査をすれば、このようなことはわかる。初診のときに患者の話をよく聞けば、患者も不安にさいなまれることはないし、社会的にも巨額の医療費を節約できる。この二つの方法における医療費の差は50倍近くにもなる。診断の際の過剰検査で、胸痛だけでも年間何十億ドルもむだにしている。医療の財政危機は、つきつめれば医師のありかたが危機的だということである。この点を本書で詳しく述べたい。 ■
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by junk_2004jp
| 2005-06-30 14:28
| 症例
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