心療整形外科

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2018年 01月 26日 ( 1 )


2018年 01月 26日

頸椎症性神経根症、筋筋膜性疼痛症候群、線維筋痛症

数年前より肩こりがあった。3ヶ月前より肩こりが強くなり、最近左上肢にしびれを感じるようになったので病院を受診した。

頸椎レントゲンで「頚椎症性神経根症」と診断された。

MRIを撮ることを勧められた。

頚をなるべく動かさないように言われた。

頚椎症性神経根症は皇后陛下も診断を受けたことのある病名だ。
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当院を受診したときの圧痛点で自覚症状のある所は赤、自覚症状はないが圧痛の強い所を黒で示してある。

私は上部僧帽筋や胸筋、左肘の筋の筋筋膜性疼痛症候群と診断した。

筋肉が凝っているのだから頚や肩をよく動かすように体操をするように伝えた。






筋筋膜性疼痛症候群の診断基準 (Simons,1990)

●大基準

  1. 局所的な疼痛の訴え

  2. 筋筋膜の圧痛点から関連痛として予測しうる部位での疼痛あるいは違和感

  3. 触れやすい筋肉での索状硬結の触知

  4. 索状硬結に沿った一点での強烈な庄痛点(ジャンプサイン)の存在

  5. 測定可能な部位では、可動域のある程度の制限

●小基準

  1. 圧痛点の圧迫で臨床的疼痛の訴えや違和感が再現する

  2. 圧痛点付近で索状硬結に垂直に弾くような触診を加えたり、圧痛点に注射針を刺すことで得られる局所的ひきつり反応

  3. 筋肉を引きのばしたり(ストレッチング)、圧痛点への注射により疼痛が軽快する

    診断には大基準5項目すべてと、少なくとも1つの小基準を満たすことが必用

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神経根症、MPSのどちらが正しいのか?「安静に』と「運動を」のアドバイスの違いがある。

神経根が圧迫を受けるとなぜ圧痛点ができるのか?この疑問に答えられない。特に頚には関係がない部分の圧痛。

神経根症の究極の治療は手術だが、手術をしてFMになった人を現在診ている。過去にも何人か診たことがある。

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⚫️ 筋筋膜性疼痛症候群(MPS)は線維筋痛症(FM)と一直線上にある病態だ。どのようなMPSもFMとなっていく可能性がある。FMも最初はMPSだったのだろう。

この症例もFMと診断してもいいかもしれないが重病感は拭えないのでMPSとした。

⚫️ 慢性のMPSもFMも治療法に変わりはない。運動、トリガーポイント注射、鍼、マッサージ、薬など。

⚫️ MPSもFMもリウマチや血清反応陰性脊椎関節症(強直性脊椎炎、仙腸関節炎、脊椎炎など)に合併することがある。その痛みがどちらに属するのか微妙。

⚫️ MPSもFMも脊髄症(脊髄マヒ)に合併することがある。

⚫️ MPSもFMも基本的にはレントゲンやMRIの必要はない。

⚫️ 高齢者に頚、腰、膝など多部位にわたって痛い人がかなりいる。FMといってもいい。おそらくFMにカウントされていないだろう。

⚫️ MPSもFMも元来、開業医や鍼灸師、マッサージ師など代替治療家が得意とする分野で外科医の守備範囲ではないように思う。(common disease)

⚫️ MPSもFMも「睡眠障害、不安感、抑うつ感、焦燥感、疲労感、頭痛、顎関節症、しびれ、冷感、こわばり、ふるえ、微熱、頻尿、過敏性腸炎、便秘、月経困難症、乾燥症状(目、口)むくみ、胸痛、息苦しい、めまい、動悸、記憶力・集中力減退、うずき、マヒ、目の度がすすむ、むずむず脚」などが合併することがある。



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by junk_2004jp | 2018-01-26 17:07 | Comments(1)