心療整形外科

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カテゴリ:慢性痛( 533 )


2018年 08月 17日

同じ日に変形性股関節症2例

2例とも70歳前半、女性

① 若い頃より臼蓋形成不全(両側)を指摘されていて将来的には手術が必要となると言われていたので無理しないようにしてきた。

痛みが強くなり受診すると、末期なので手術(人工関節)が必要といわれた。

手術がいやなので、整体師(オステオパス)にかよった。股関節周囲の筋肉を緩める治療をうけた。

おかげで杖なしに歩かれるようになった。しかし時々痛むので当院を受診した。当院受診のきっかけはTVを見てとのことだった。

腸腰筋、内転筋、臀筋に強い圧痛があったので、トリガーポイントブロックをした。すぐに痛みは改善した。

「臼蓋形成不全のため変形性股関節症になったのですね。正常な股関節にくらべ不安定なのはいたしかたない。そのために股関節周囲の筋肉に強い負担がかかっているのです。変形=痛みではなく、変形=不安定=筋緊張=痛みと考えてみてください。

残り30年間の人生をどのように生きていくのがベストなのか考えてみましょう。たとえば旅行や買い物に行く時に前もって使う薬を選択する。私のような治療は保険で安価ですし危険はありませんのでどのように取り入れていくか。

② 2年前、右股関節の手術(人工関節)。数日前より強い股関節痛。昨日当院来院、腸腰筋、内転筋、臀筋など圧痛部位に注射、アセトアミノフェン投与。

本日、再診、「しばらくよかったがまた激痛。関節が抜けているのではないですか?」

再び、同じ部位に注射。楽に歩けた。「脱臼していませんよ。周りの筋肉が強く緊張しているのです。」

人工関節を選択しても約3割に痛みが続くというデータがある。つまり中枢性の痛覚過敏状態が続いているのだ。





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by junk_2004jp | 2018-08-17 19:16 | 慢性痛 | Comments(0)
2018年 07月 12日

高齢者の腰椎圧迫骨折と慢性の腰痛

3人の腰椎圧迫骨折後の慢性の腰痛の患者さんがいます。70歳後半〜80歳代、女性。

① 5年前転倒受傷、骨セメント注入手術を受けるも痛みが続く。靭帯の骨化が原因ではないかと手術を受けたが痛みは改善せず。現在は両方の下肢まで痛みが広がっていて歩行など、日常生活困難。

② 3ヶ月前の転倒。痛みが続いている。片側の下肢に痛みが広がっていて、歩行困難。

③ 半年前の転倒。腰に広く痛みがあり、寝起きなどの動作が困難。

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高齢者の腰椎圧迫骨折の治療

❶ 痛みの治療
❷ 骨折の治療
❸ 骨粗鬆症の治療

この3つがありますが、それぞれ別の問題と思ったらいいです。重要さは❶痛みの治療です。❷骨折の治療は無理をしない程度の安静でいいです。1ヶ月ぐらいコルセット。

骨折が治ったら痛みも治るという問題ではありません。

長期臥床はよくない。

❸骨粗鬆症の治療はできればすればいいでしょう。薬。

痛みの治療は当初より積極的に行うべきだと思います。痛みは慢性化するととても厄介です。痛みが下肢に広がることはよくあることです。トリガーポイント注射、アセトアミノフェンなど

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by junk_2004jp | 2018-07-12 16:27 | 慢性痛 | Comments(3)
2018年 06月 20日

慢性疼痛の機序(日本ペインクリニック学会・第34会大会 リフレッシャーコース)

横田敏勝(滋賀医大・生理学第一講座)

急性痛を遷延させて慢性痛への移行を促進する因子の一つとして神経成長因子(NGF)が考えられている。NGFは炎症部位で産生され、侵害受容線維を直接過敏化する。また後根神経節に運ばれて細胞体の遺伝子発現を変化させる。脳由来神経栄養因子(BDNF)、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、P物質などの遺伝子の発現が上昇・・・・脊髄後角侵害受容ニューロンを過敏化

国際疼痛学会:

「慢性痛は治癒に要すると期待される時間の枠組みを超えて持続する痛み、あるいは進行性の非癌性疾患に関する痛みである。」

  • 痛みの持続時間は特に指定されていない。
  • 急性痛から移行する慢性痛と、組織損傷の徴候がない自発性慢性痛とがある。
  • 慢性痛を早期に診断して対応すること。
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臨床家は細かいことまで覚えることは必要ないと思うが以下は知っておくべきこと。

急性痛を放置すると、ミクロの世界で様々な生理学的現象が起きて、痛みに対して過敏になってくる。

早期に痛みを遮断することはとても重要なのだ。

痛みを我慢させてはいけない。

痛みの治療と構造の治療は別問題。痛みは早急に、構造はじっくりと。

「痛み止め」を嫌う風潮が我が国にあるが・・・慢性化を防ぐには最初の一手が重要。

ぎっくり腰などは組織損傷の徴候があるのかどうか?。伸張性収縮による筋の攣縮なのだろう。ミクロの世界では損傷があるのだろうと思う。その損傷は全くきにしないで良い程度。

急性痛移行型の慢性痛自発性慢性痛

この二種類の慢性痛を区別することは困難、エピソードから想像するしかない。

自発性慢性痛とはもともと最初から慢性痛だったということだろう。つまり、痛覚が過敏な状態を最初から呈していたのだ。(不安障害、発達障害、抑うつ状態、アダルトチルドレン)そして、明らかな外傷のエピソードがない場合。



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by junk_2004jp | 2018-06-20 21:57 | 慢性痛 | Comments(0)
2018年 06月 15日

慢性痛の治療

慢性痛は中枢性の痛覚過敏です。痛みそのものが治療の対象です。

扁桃体優位から側坐核優位に。安心と期待。認知行動療法(可能な限り運動)、トリガーポイント注射、薬など。

「傾聴・共感・受容・支持・保証」

個人差があり、いつも短期間でうまくいくものではありませんが、今回は次のメールをいただきました。これを契機に改善の道をいかれますように。

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X月4日から7日、@に帰る当日の朝まで治療して頂いたAです。大変お世話になりました。治療を始めて3日目の朝より左腸骨の上の痛みが本当に楽になりました。ありがとうございました。
中学生の頃より腰痛と肩凝り首の痛みに悩まされ44年が経ってしまいました。腰痛にいたっては@地方で良いと言われる所は行き着くしたのではないかと思いますが痛みと決別することは出来ませんでした。
仙骨ブロック、硬膜外ブロック、神経根ブロックどのブロックも私には効きませんでした。そのうち、もともとの痛みと注射の苦痛から私は腰に触れられる事が恐怖にかわって行きました。
今から5年前痛みに耐えかね脊椎外科にて手術をしました。100%痛みは取れないかもしれないけど随分と楽になるはずだとの医師の言葉を信じての事でした。
しかし痛みから解放されることはなく手術前と何も変わらないのです。何度 検査をしても 手術をしたところは綺麗で異常はない! 
画像に異常が認められない患者には興味がないのだと思いました。何人ものドクターに診て頂きましたが全く痛みを理解してもらえない。
中には私の痛がるヵ所を笑いながら不思議だねぇと…病院に行けば行くほど絶望的になったのが忘れられません。
今回、思いきって加茂先生の治療を受けて本当に驚くと共に安心感を得る事が出来ました。
良くなるからねぇと言って下さったのは何人ものドクター、整体士、柔道整復師診てもらった中ただお一人、加茂先生だけです。
診察内容も心に触れて下さることに感激致しましたアダルトチルドレンなんてと診ることすらしないドクターも多いのに加茂先生の方から言って下さったことがなんとも言えない安心を感じることが出来ました。ありがとうございました。
帰宅後早々に「カウンターストレイン」をYouTubeで閲覧、同僚に電話をし加茂先生のご指導を興奮気味に話をしておりました。
私の住む地域にも加茂先生の様に心に寄り添って治療をして下さるドクターが誕生されることを又増えて行く事を切に願います。このたびは本当にありがとうございました。心より深く深く感謝致します。

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by junk_2004jp | 2018-06-15 00:47 | 慢性痛 | Comments(0)
2018年 06月 03日

いろいろな慢性痛

慢性痛:3ヶ月以上続く痛み。中枢性痛覚過敏(神経可塑性の狂乱)。痛みそのものが治療の対象。

昨日の診療より。

⑴ 腰の激痛「すべり症があり、それが神経に触っている。湿布とお薬でしばらく様子を見ましょう。」

このようなケースが2例あった。すべり症が痛みの原因になることは決してありません。様子を見ていてもすべり症が治るわけではないですね。

同様にヘルニアも脊柱管狭窄症も痛みやしびれの原因になることはないのです。

すべり症、ヘルニア、狭窄症などを信じて、慢性痛を語るのは矛盾しているのです。痛みそのものが治療の対象なんですから。

⑵ 5年前、シャツを脱ごうとした時、肩の電気が走った。以来痛みが取れない。最近はものを持つと上腕にまで痛みが走る。

多くの病院を受診したがいい結果が得られなかった。手術を進める医師もいた。

僧帽筋や肩周囲の圧痛のある部位(数カ所)に局所麻酔を数ミリccずつ局注した。物を持ってもらったが痛みが起きなかった。

「今まで物を持つと痛みが起きることを学習していたのです。これからは痛みが起きないことを学習すればいいのです。」

「間隔は?回数は?飲み薬は?」

「経過を見なければわかりませんが、一回で治っても不思議ではありません。とりあえず、経過を見て1週間後に。」

この治療がプラシーボなのか局所麻酔の薬理効果なのか、どちらでもいいです。保険治療として可能です。

私のHPを見て来院されたそうです。

安心感、期待感は治療に重要です。

⑶ 変形性股関節で人工関節にしたが、股関節痛と腰痛が続いていて難儀している。

「同窓会で先生のところで良くなったという人がいてきました。」

大腰筋の圧痛点に極々薄い局麻を1〜2cc注射しました。大腿神経が近くにあるので転倒に気をつけて。

「歩いてみてください」

「痛くありません」

「大腰筋は腰から股関節の真上を通っています。この筋肉が突っ張っていたのです。だから腰や股関節が痛かったのです。」

「麻酔が切れたらまた痛くなるのではないですか?」

「貴方の同窓生はよくなったといったのでしょ。部位は違うかもしれませんが同じ治療をしています。」

「遠方から来ていますので今後どうすればいいですか?」

「近くの方なら1週間後に診せてくださいですが・・・。とりあえず少しずつポールウォーキングをやってください。今後の治療戦略はお友達の意見も聞いて考えてみてください。」

プラシーボなのか鍼刺し効果なのかわかりません。

変形性関節症といっても変形しているから痛いのではないのです。手術する前にぜひ大腰筋など周囲の筋肉の治療をやるべきです。つまり五十肩と同じ理屈です。

不安定な股関節は筋緊張を招く可能性はあるので変形しているから痛いのだということもできますが。

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⑷ 腰から下肢にかけての痛み、中年女性

他院で硬膜外ブロックを何度か受けたが良くならない。当院でも何度か通院してトリガーポイント注射を受けたが改善しない。

眉間にシワを寄せて苦悶表情。

近々、同居の息子夫婦の子(孫)の世話をしなければならない。不安。

潜在的にしたくない、自信がない、不安、があるのでしょう。

「子供を持ち上げたりしてもいいですか?」

長年、痛みの治療をしていると表情をみればだいたい察しがつくものだ。

不安と抑うつは痛みと切り離せない。どちらも睡眠障害を伴うことが多い。夜間頻尿やドライマウス。

不安も抑うつも根っこは同じなんだろうが。

抑うつは萎れた花のような感じ。

不安は線香花火のような感じ。

完璧主義は不安だから。

治療は難しいことがあるが、話を聞く、安心させるぐらいか。手術病院へ流れるのを防いでやる(笑)。



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by junk_2004jp | 2018-06-03 03:13 | 慢性痛 | Comments(0)
2018年 05月 17日

稀勢の里の痛み


2017年3月に受傷だからもう1年以上たっている。

慢性痛:3ヶ月以上続く痛み。痛み系そのものの不具合(中枢性の痛覚過敏)。

ビデオをみると大胸筋のあたりを傷めたようだ。断裂、部分断裂?微小損傷?

3ヶ月もするとどんな筋肉の損傷でも治癒するが、痛も治るという保証はない。

CRPStype1

心理・社会的疼痛症候群:横綱としての責任も痛みが続いているのに関係しているかもしれない。

私なら受傷直後から数日間、痛みの強い部分に局所麻酔をうつ。そうすることによって痛みの悪循環は阻止され、慢性痛になる可能性は少なくなると思う。損傷の回復にもいい影響がある。

私の孫はバスケ部だが、足首を捻挫してしばらくギプスを巻いていたが(他院で)ギプスをはずしたあと、下腿にシンスプリント様の痛みがあった。局所麻酔の注射で改善した。

先取り鎮痛

全身麻酔で手術する時でさえ、切開する部分に局所麻酔を打つことを先取り鎮痛という。

これは術後に慢性痛になるのを防ぐため。全麻は脳が眠っているだけで痛みの信号は脳に入力されている。局麻はそれを防ぐ。

手術が唯一確実に予測できるケガ。


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by junk_2004jp | 2018-05-17 22:21 | 慢性痛 | Comments(0)
2018年 05月 14日

側坐核にご褒美を!

3ヶ月以上続く痛みを慢性痛といいます。2300万人いると言われています。

扁桃体が盛んに活動している。側坐核が活動していない。(中枢性感作:中枢の痛覚過敏症)

痛覚系そのものの不調、不具合です。例えるなら火災報知器の過敏になった状態を想像してください。

悪性腫瘍、感染症、リウマチ系・痛風系は除外します。
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本当にあったヘタな医者の話

Aさんは一日中草むしりをした。次の日から腰が痛くなった。病院にいって、レントゲンを撮る。
医師は「すべり症があり、これは一生治らない。」といった。以来、腰痛が続いている。
両側の腸腰筋に圧痛があり、その部分をトリガーポイント注射をすると、痛みはとれた。
草むしりをする姿勢で腸腰筋に無理がかかったのだ。

Bさんは旅行にいってより膝が痛くなった。病院にいってレントゲンを撮る。
医師は「軟骨がすり減っています。」といってヒアルロン酸注射をしたがよくならない。
旅行で長時間バスに座っていたからか、階段の登り降りで内側広筋などを傷めたかで痛みが起きたのです。軟骨は関係ありません。

ヘタな医者は上記のような説明をします。それは扁桃体の活動を強める可能性があり、慢性化する可能性があるのです。

医者が増え、レントゲンやMRIが増えると痛み患者もふえ続ける。こんなパラドックスが考えられます。

医者の教育に問題があるのです。

手術でよくなることがあるのはまさにプラセボなのです。

プラセボだとわかっていても効果があるそうです。

慢性痛の治療にはプラセボがとても効果があるとさえいわれます。

名医、神の手と言われる人はその技術よりも話術、信頼感、態度などが優れているのでしょう。

これは40年前、私の指導医・山田浩先生の教えです。このころはまだ「痛みの定義」はありません、また痛みの生理学は暗黒の時代でなにもわかっていなかったのです。

しかし、いまでも理にかなっていて十分通用する重要なことです。


  1. 臨床的証拠がないからといって病気が存在しないという証拠にならない。患者の訴えは正しいものである。医学的にあり得ないと考えずに訴えに耳を傾けること。患者は全身で24時間疾病と対決している。
  2. あなたが診ようが診まいが、ほとんどの外来患者の病気は治癒するものである。病人が治るのを邪魔しないのが良い医師である。
  3. 態度、言葉は医師の有する最も重要な手段である。その重要性を認識して賢明な使い方が出来るようになりなさい。医師は役者でなければならない。相手、場合によって態度、言葉を変更する必要がある。
  4. 他のことをしながら患者の話を聴いてはならない。患者が話している最中に病室から出てはならない。患者は常に自分のことに100%関心を持って欲しいと願っている。患者は病気の治療に来るとともに安心を求めに来る。病院は安心を売る商売である。
  5. 患者を好きになる必要はないが、好きになれば役立つことが多い。親切にすることが最大の医療の補助になる。
  6. 痛みはいかなる時も速かに止めること。医療では完壁よりも急を尊ぶ場合が多い。


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by junk_2004jp | 2018-05-14 13:45 | 慢性痛 | Comments(0)
2018年 05月 09日

ガッテン、なかなかよかったですね。



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慢性痛とは中枢性の痛覚過敏のことです。

つまり火災報知器が過敏になった状態を想像してください。

3ヶ月以上続く痛みを慢性痛といいますが強い痛みならすぐにでも慢性痛になるといわれています。

またもともと不安や抑うつ、ストレスなどの状態があると慢性痛になりやすいでしょう。

❌軟骨が減っているから痛い。

❌半月板が傷んでいるから痛い。

❌脊柱管が狭くなっていて神経を圧迫しているので痛い。

❌ヘルニアが神経を圧迫しているから痛い。

❌すべり症が原因で痛い。

❌どこも悪くないのに痛いというあなたはおかしい。

これらは全部間違いです。あまりにも生理学を知らなすぎです。このような説明は間違っているだけでなく、痛みを悪化させるでしょう。

ここのところは言わなかったですね(笑)。あまりにも影響が大きくて大混乱を起こすからでしょうか。

慢性痛=中枢性感作=神経障害性疼痛=2300万人

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痛みは悪循環をして慢性化することがあります。また広がっていくことがあります。(線維筋痛症)

中枢性の痛覚過敏とは

下行性疼痛抑制系の機能低下(痛みのブレーキの故障)

時間的加算、長期増強:痛みは慣れることはなく次第に強くなる傾向があり、記憶として脳に組み込まれる。

痛みの治療と構造の治療は別の問題で痛みの治療は特に重要で直ちに行うほうがよいと、私は思っている。



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by junk_2004jp | 2018-05-09 20:34 | 慢性痛 | Comments(1)
2018年 04月 20日

急性期慢性痛 慢性期慢性痛

「急性期慢性痛、慢性期慢性痛」これは元関西医大・心療内科教授・中井吉英先生の説です。

先生から直にお聞きしたのですが、「急性期慢性痛とは最初から慢性痛のようなパターンをとる痛みのこと。」

つまり、もともと不安障害や抑うつ状態があったのか、その素質があってある出来事が引き金になって顕在化したのか。

「病的不安も抑うつ状態も同じ根っこで咲く花が違う」という説を読んだことがあります。

私の臨床経験では不安傾向の人のほうが抑うつよりも多いように思う。

初診で判断できることもあります。

発達障害は他人とちょっと違うことを意識しておこる不安。

アダルトチルドレンは酒乱の親、厳しい怖い親に育てられると、体にアンテナをいっぱい立てることになり、不安の人となる。

完璧主義=神経質=不安だから

仕事に対してならとてもいい影響、自分の体に向かうと辛い。

慢性痛は不安や抑うつと多いに関係がある。

不安や抑うつは痛みのブレーキ(疼痛抑制系)の故障、痛みの閾値の低下が起こる。

眠れない、トイレに何回も起きる、目や口が乾く、しびれ、耳鳴り、めまい感などを合併していることも少なくない。

慢性痛の治療は「傾聴・共感・受容・支持・保証」が基本です。

急性痛の治療はこれに組織損傷の治療が付いているだけです。

ところが現在の整形外科的診療はMRIなどで痛みの原因ではない構造的変化(軟骨や椎間板の変性、ヘルニアや脊柱管狭窄)をあたかも痛みの原因のように説明して不安を煽っていることになっています。

組織損傷の治療と痛みの治療は分けて考えるべきなのです。

中高年になれば多くの健常人にさえ肩板断裂(半月板、椎間板などの損傷)があるそうです。

動かさないことによって一層悪化します。

150km/hの速球を投げる必要はないのですから、肩板断裂は放置して痛みの治療に専念すればいいのです。

構造の治療=整形外科医
痛みの治療=ペインクリニック医
不安・抑うつの治療=心療内科医・精神科医
リハビリ治療=リハビリテーション医

ざっとこんなふうになりますが、家庭医は一人で全部こなせばいいのです。昔はそうしてたんですよ。

だんだん検査機器が発達してきて専門医が細分化されてくるとかえってややこしくなってきました。



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by junk_2004jp | 2018-04-20 00:29 | 慢性痛 | Comments(0)
2018年 04月 09日

「慢性疼痛治療ガイドライン」

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痛み治療のエビデンスというのは結局は聞き取り調査なので支持政党調査みたいなものだ。

痛みの説明にもよるだろうし、聞方にもよるだろう。

そういうもので「推奨度、エビデンス総体の総括」を行っている。

「痛み疾患」のガイドラインの性質上仕方ないかもしれないが・・・

第Ⅰ章 総論
第Ⅱ章 薬物療法
第Ⅲ章 インターベンショナル治療  (画像診断下という意味;加茂)
第Ⅳ章 心理的アプローチ
第Ⅴ章 リハビリテーション
第Ⅵ章 集学的治療

なぜ「手術的治療」に対する評価、推奨度、エビデンスの章がないのか?

抜け落ちているのはどうして?

「関節由来の痛み」「神経根症」いわゆる構造の損傷モデルの時に使われる言葉が依然として使われている。

「序文」や「第Ⅰ章 総論」は慢性痛について述べていていいと思うが、他は期待はずれ。

いろんな治療法をあげてそれに対して聞き取り調査をして推奨度を論じたところで・・。

牽引療法は

鍼療法は

マッサージは?

カイロは?

それらの組み合わせは?

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by junk_2004jp | 2018-04-09 19:09 | 慢性痛 | Comments(0)