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カテゴリ:痛みの生理学( 327 )


2020年 04月 01日

痛みの予防/防止のファクトシート





by junk_2004jp | 2020-04-01 17:38 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2020年 01月 22日

2種類の痛み

痛みの定義

不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。

A:組織損傷を伴うもの=侵害受容性疼痛=炎症性疼痛=急性痛

ステロイド、鎮痛消炎剤(NSAID)

B:損傷があるように表現されるもの=神経障害性疼痛=慢性痛=心理・社会的疼痛症候群

トラマール、サインバルタ、ノルスパンテープ、リリカ、ノイロトロピン
アセトアミノフェン等

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ぎっくり腰(腸腰筋の伸張性収縮のことが多い。外来ですぐに改善することが多い)、寝違い(ストレス?)は筋肉の攣縮と思われる。明らかな組織損傷はなく、炎症でもないのでBに属すると思われる。

伸張性収縮:力を入れながら筋肉を伸ばす動きで危険を伴う

遅発性筋痛:むち打ちなどで少し時間が経ってから痛みが出てくる。

筋肉のこのような性質の真の原因はよく分かっていないということだ。

筋痛は慢性化しやすい。

心理的社会的要素が強いほど痛みが強いように思われる(精神科的病名:身体表現性障害の中の疼痛性障害)。疼痛行動。

慢性痛の定義

治癒に要すると期待される時間の枠組みを超えて持続する痛み、あるいは進行性の非癌性疾患に関する痛みである。

神経障害性疼痛の定義

体性感覚神経系の病変や疾患によって引き起こされる疼痛

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などを神経障害性疼痛という人もいるが私はそう思わない。痛みの悪循環により痛覚が過敏になった状態。痛みの認知システムが過敏になった痛み。




by junk_2004jp | 2020-01-22 13:58 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2019年 12月 22日

痛みの治療


痛みの定義

不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある

組織損傷を伴うもの:急性痛=炎症性疼痛

リウマチ系、痛風系
感染症
痛み+ケガ(ケガの治療と痛みの治療は別問題、痛みは時間の要素があるので早急、確実に)

そのような損傷があるように表現されるもの:慢性痛=神経障害性疼痛

中枢性感作=神経可塑(痛覚系がゆがむ)
3ヶ月以上続く痛み(3ヶ月もすればどのようなケガも断端が閉鎖する)

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痛みの治療_b0052170_20455849.jpg
このイメージは間違い


帯状疱疹、幻肢痛などを除いて

痛みを感じると脊髄反射で筋肉が攣る→痛い→攣る(悪循環)

「筋痛症だ」と説明するのは患者さんの理解を考えてのこと。

もっとも進んだ神経障害性疼痛は「線維筋痛症」。

「ヘルニアや脊柱管狭窄が神経を押さえて痛い。」「軟骨がすり減って痛い。」は間違いです。

多くの慢性痛(2300万人)はケガが原因です。

ケガといっても筋肉の能力を超えた運動や労働のことが多い。

ストレスによるくいしばりや握りしめなど固まった姿勢。ストレスがあると脳の可塑的変化が起きやすいのかも。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

⭕️先日、私の孫(中1)が部活で足を捻挫、かなり痛いといっている。レントゲンで骨折なし。圧痛点数カ所に0.5%メピバカインを合計4cc注射する。痛み軽減、組織損傷の治癒にも好影響あり。[ケガ]

⭕️今日、妻(私と同年齢)とゴルフにいく。夜、左膝が痛くなり、立ち座り困難となる。内側広筋、腓腹筋などの圧痛点に合計4ccの0.5%メピバカインを注射して動かす。すぐに改善した。運動会の次の日の筋痛、遅発性筋痛だ。筋肉の能力を超えたのだろう。高齢者は回復が遅くなるかもしれない。

病院へいくと、レントゲンを撮り「軟骨が少し傷んでいる。むりはできませんよ。」と言われるかもしれない。[むりな運動、過労]

いずれの症例も中枢性感作が起きる前の手当だ。

「湿布だけで治るか?」もちろん治るかもしれないが、改善しないかもしれない。予測困難。

家族ならこうするということ。(妻は保険診療はできない。外孫は保険診療可。)




by junk_2004jp | 2019-12-22 19:48 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2019年 12月 10日

痛み治療は特殊

メールをいただきました。

こんにちは。お元気ですか?YouTubeでドラマを見てましら、こんなセリフが出てきました。偶然見つけちゃいましたw。
医者の重要な仕事の一つに痛みを取り除くこと。その為に医者は勉強しあらゆる手段を講じる。しかし患者の痛みを正確に理解できる医者は、この世に一人もいない。痛みはその人でなければ、決してわからないものだから。”


1・除外診断(悪性腫瘍、感染症、リウマチ系、痛風系)
2・積極的診断(痛みの強弱の現れ方)
3・治療的診断

「共感と保障」がキーワード


山田先生のドクターズルール10(40年以上前)

⑸ 他のことをしながら患者の話を聴いてはならない。患者が話している最中に病室から出てはならない。患者は常に自分のことに100%関心を持って欲しいと願っている。患者は病気の治療に来るとともに安心を求めに来る。病院は安心を売る商売である

⑷ 態度、言葉は医師の有する最も重要な手段である。その重要性を認識して賢明な使い方が出来るようになりなさい。医師は役者でなければならない。相手、場合によって態度、言葉を変更する必要がある。

⑺ 痛みはいかなる時も速かに止めること。医療では完壁よりも急を尊ぶ場合が多い。

つまり、共感して保障しなさいということ。痛みの生理学が発展して定義される約5年前のことだ。

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余談

ドクターヘリのような救急救命の仕事は、同じ医師でも全く違う。共感する必要はない。役者である必要もない。

どちらかというと体育会系の感じだ。50歳になるとできないだろう。




by junk_2004jp | 2019-12-10 03:50 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2019年 11月 04日

先取り鎮痛

先取り鎮痛_b0052170_10190146.jpg
全身麻酔で手術をする時でさえ、切開する部分に局所麻酔を注射する。これを先取り鎮痛という。

乳がんの手術をした跡がいつまで経っても痛い。

ヘルニアや脊柱管狭窄症の手術をした頚や腰が以前にも増して痛い。

人工関節の手術を受けた膝がいつまで経っても痛い。

このような症例はよく遭遇する。

手術をしている痛みの電気信号は脊髄・脳に入力されているのだが、全身麻酔で大脳は眠っているのでそれを感じない。

麻酔から覚めると、脊髄・脳に入力されている「痛みの足跡」が痛覚過敏の原因になる。神経障害性疼痛だ。

このように説明されている。

これを防ぐために、局所麻酔を打つ。局所麻酔を打てば、脊髄・脳に痛みが入力されないので術後長引く痛みを回避できる。

捻挫、打撲、骨折などに際して、「先取り鎮痛」とはいかないが、「即時鎮痛」を私はしている。もちろん了解を得てだが。

1日〜数日こういう手当をすることは、ケガのあと長引く痛み(CRPSタイプ1)(RSD)を回避でいる。

組織損傷の手当と痛みの治療は別問題で、痛みの治療は最重要だ。

痛みの治療は組織損傷にも好影響を及ぼす。

厳重な固定は痛みにも組織損傷にも悪影響をおよぼす。



by junk_2004jp | 2019-11-04 10:15 | 痛みの生理学 | Comments(2)
2019年 05月 22日

今まで間違っていた痛みの医学

先日、インタビューをうけたことが記事になりました。




脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、関節軟骨のすり減り、すべり症、半月板や肩板、椎間板の損傷が慢性の痛みの原因になることは決してありません。

このようなことが痛みの原因だということは「私も勉強した昭和の間違った医学」なのです。

生理学的にも説明できません。

痛くない人を検査してもこのようなことは60%以上にみられるとのことです。

慢性痛とは痛覚が繰り返して脳に入力されることによって生じます。だから早期に痛みの入力を遮断してやることです。そして自信をもって動かすことです。

医師が画像をみて、いろいろと正常でないことを指摘することは大きな害を与えるでしょう。

神経質な人は立ち直ることができないかもしれません。

痛みは①組織損傷にともなったもの②組織損傷があるように表現されるもの

の二つに分類されます。

組織損傷の治療と痛みの治療は別のことです。

3ヶ月もすると組織損傷は断端が閉鎖されます。3ヶ月以上続く痛みを慢性痛(神経障害性疼痛)といっているのです。これは中枢性感作なのです。

激しい痛みなら、もっと早期に中枢性感作がおきるでしょう。

不安の人(完璧主義、神経質、ストレス)は早期に中枢性感作が起きるでしょう。



by junk_2004jp | 2019-05-22 19:23 | 痛みの生理学 | Comments(1)
2019年 04月 21日

痛みの定義、痛みのメカニズム・まとめ

痛みの定義
不快な感覚性、情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。
慢性痛の定義
治癒に要すると期待される時間の枠組みを超えて持続する痛み、あるいは進行性の非癌性疾患に関する痛みである。
神経障害性疼痛の定義
体性感覚神経系の病変や疾患によって引き起こされる疼痛

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「慢性痛=神経障害性疼痛」である。痛み系の可塑的変化によって生じる。痛みそのものが治療の対象となる。通常3ヶ月間痛みが続くと慢性痛になる。火災報知器が故障してお湯を沸かした程度で反応するような状態を想像して。

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ポリモーダル侵害受容器はC線維の先端にある痛みのセンサーで図のような受容体がある。ブラジキニンなどの発痛物質がこのセンサーに作用すると電気信号に変換され脳へと送られる。

末梢性感作:ポリモーダル受容器の受容体の数が増える、神経線維が体表に伸びる。
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痛みは悪循環する。その結果、慢性痛となることがある。早期に痛みを止めることはとても重要なことだ。慢性痛は扁桃体が活発になっている。

中枢性感作

  • 下行性疼痛抑制系の機能低下
  • 時間的加算(波の上に波が乗る)
  • 長期増強(痛みの学習、記憶)

痛みは慢性化とともに広がる傾向がある。(グリア細胞)
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痛みが長く続くとだれでもストレスが強くなり不安も大きくなる。もともと不安傾向(完璧主義、先読み)の脳は容易に慢性痛となる。

アダルトチルドレン(小児期のピリピリした家庭)、DV、うつ状態、発達障害などは慢性痛と深い関係がある。

慢性痛=生物・心理・社会的疼痛症候群

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痛みの治療と構造の治療は別の問題だ。

構造が治ったら痛みも治るということはない。

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痛みを止める薬?

痛みを治す薬?





by junk_2004jp | 2019-04-21 01:23 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2019年 02月 08日

神経障害性疼痛の定義の変遷(Neuropathic Pain)

experience(他人の脳内体験)と定義されている「痛み」を分類して定義するのはとても難しい。

神経障害性疼痛の定義も変遷している。

痛風、リウマチ、外傷初期、感染症:炎症性疼痛、侵害受容性疼痛

帯状疱疹後神経痛、幻肢痛、糖尿病性末梢神経障害:神経障害性疼痛

このあたりまでは異論なくいくのだが、長引く腰痛、頚痛、坐骨神経痛、五十肩、膝痛をどう表現したらいいのか。

どのような痛みも下図のように、「神経障害性」「侵害受容性」「心理社会的」要素を持っている。怪我の当初は「侵害受容性」の要素が大きいが慢性化と共に「神経障害性」「心理社会的」要素が大きくなるものと思う。

たとえば、横綱の痛み。

当初は怪我(肉離れ)の痛み:侵害受容性疼痛

慢性化(3ヶ月以上):ズキズキ、ジクジク、ピリピリ:神経障害性疼痛

責任、不安、苦悩:心理社会的
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by junk_2004jp | 2019-02-08 12:50 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2018年 12月 04日

神経障害性疼痛の誤解




[痛 みの定義] 国際疼痛学会 
  
1986年

精 神科医 Harold Merskey を座長とするグループ

不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。

① あきらかな組織損傷を伴うもの

  • 組織損傷の治療と痛みの治療は別のもの。積極的に痛みの治療を!
  • 組織損傷が閉鎖しても痛みが残ることがある。標準的には3ヶ月といわれている。
  • 炎症性疼痛、急性痛
  • リウマチ、痛風
      
② 組織損傷があるように表現されるもの(あきらかな組織損傷がない)

  • 神経障害性疼痛=慢性痛
  • 3ヶ月以上続く痛み
  • 「ズキズキ」などオノマトペで表現される。
  • 痛みそのものが治療の対象(組織損傷はない)
  • 発達障害、ACなどで二次的に不安障害などがあるときは当初から慢性痛の様相を呈す。
  • これが謎の痛みだった。「**神経痛」「椎間板障害」「軟骨障害」「心因性疼痛」とか名付けていた。
  • 最近ではこの痛みの本態は「中枢性感作」=「痛覚過敏」といわれている。
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ビデオの表現では脊柱管狭窄や椎間板ヘルニアなどで神経が圧迫を受けて神経障害になったと誤解されるのではないか。

「中枢神経機能障害性疼痛」という表現のほうが誤解されないのではないか。


by junk_2004jp | 2018-12-04 13:42 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2018年 10月 25日

プラシーボこそ神からの贈り物

痛みに対してプラシーボ効果があるからこそ人類は今まで生きながらえたのだろう。

手技療法家にしても医師にしても神の手と言われる人はプラシーボの上手な使い手なのだ。

絶大な力を持っているプラシーボを上手に使わない手はない。

その逆のノーシボも絶大な力を持っていると思う。

慢性痛に関して、専門医が画像を示しながら科学的な根拠がない悪い将来を予測する行為はまさにノーシボだ。

ノーシボを与えておいてそれを手術によって解決して見せる。

そりゃあ良くなる人もいる。しかし長続きしないことが多い。

昨日のNHKガッテンの認知症の介護の仕方「ユマニチュード」を見ていて慢性痛の治療に通じるものがあると思った。

慢性痛も認知の異常なんだから当然なんだろう。(慢性痛=痛み認知症)

医師は一度にたくさんの患者さんを診ている。それも画像を見ながらパソコンを打っているので患者さんと目を合わせたり触診したりすることはほとんどない。

これでは不安は解消するはずがない。

そうしないと営業が成り立たないのだ。設備投資、人件費。

看護師や理学療法士が医師の足りない分を補ってほしいものだ。

一人の新患に30分程度かけて診断治療する環境があればよい。

もちろん画像診断もするが、特に問題がないことを告げればいい。




by junk_2004jp | 2018-10-25 03:34 | 痛みの生理学 | Comments(0)