心療整形外科

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カテゴリ:痛みの生理学( 316 )


2018年 06月 17日

神経障害性疼痛

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2011年と古いが「神経障害性疼痛」に関しての有名な先生方の座談会がありましたので要点をまとめてみます。

千葉氏

痛みは侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、非器質性疼痛に分類される。

侵害受容性疼痛は生態防御反応としての痛み。

神経障害性疼痛は現在では「体性感覚系に生じる損傷や疾患の直接的な結果として引き起こされる疼痛」に再定義された。

山下氏

神経障害性疼痛には末梢性のものと中枢性のものがある。整形外科医、特に脊椎専門医がかかわるのは末梢性では神経根性疼痛、中枢性では脊髄性疼痛が主になる。

末梢性の神経障害性疼痛のメカニズムは神経細胞の異所性発火。

中枢性の神経障害性疼痛のメカニズムとしては脊髄後角の過敏化。下行性疼痛抑制系の機能低下。

慢性化してくると脱髄が起きる。

川上氏

神経障害性疼痛の臨床的特徴の最たるものは、適切な治療に反応せず痛みが慢性化すること。

神経障害性疼痛の臨床的特徴あるいは定義に関して留意すべきは、ペインクリニックで扱っている神経障害性疼痛と整形外科領域で扱っているものとが少し違っていることで、国際疼痛学会やペインクリニック領域では、慢性で異常感覚を伴ったものと定義されている。整形外科領域では、ヘルニアや狭窄に起因する可逆的な下肢痛、極端な場合は正座で足がしびれる痛みなどもneurogenic painであるわけで、私見としましては、臨床的に一筋縄ではいかない難治性の痛み、あるいは刺激依存性の誘発痛や発作性の痛みなどが神経障害性痛みと考えている。

加藤氏

下肢痛を伴う腰痛の場合、それがdermatomeに一致しているか、疼痛に誘発性があるか、どのように反応するのか、さらには姿勢、筋力、筋緊張などを丁寧にみていく。

紺野氏

腰痛をきたす代表的疾患である非特異的腰痛、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などは、病態的には神経が障害されて痛みがでてくることから、ある程度神経障害性疼痛の要素を含んでいます。しかし、ほとんどの腰椎椎間板ヘルニアは自然に改善しますし、脊柱管狭窄の神経根型も90%が自然治癒します。

一方、非特異的腰痛のほとんどは腰部に原因がありますが、慢性化してくると神経障害性疼痛の要素や慢性炎症も惹き起こされ、そこに心理社会的要因も加わって非常に複雑な病態を呈してくることもあります。

今後、治療に直結する診断法の確立、そして、さまざまな患者さんへのニーズに対応できるような幅広い治療法の確立が望まれる。

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私の意見

私は神経障害性疼痛は神経線維の実質的障害ああるもの(たとえば幻肢痛)と機能的障害=中枢性の痛覚過敏状態、と思う。

急性痛が神経成長因子(NGF)などの影響で遷延化して慢性痛になる。

神経障害性疼痛=慢性痛

整形とペインクリニック、国際疼痛学会と神経障害性疼痛の定義が違う? 統一しなくてはいけない。

70歳以上の健常者でも60%以上に脊柱管狭窄がある。90%が自然治癒する。

これで、どうして「脊柱管狭窄症」という診断になるのだろうか。不思議でならない。

対談では「筋筋膜性疼痛症候群」が全くでてこなかった。

近日の外来症例

症例1

12月タイヤ交換のためか腰、下肢痛。某病院受診、同月、椎間板ヘルニアの手術を受ける。改善なし、3月、同病院で脊柱管狭窄の手術を受ける。6月、善なく当院受診。

症例2

60歳代、男性、自動車関係の仕事。2年前より、腰下肢痛、脊柱管狭窄症の診断を得ている。雑誌「わかさ」を見て遠方より来院。3日間治療し、とても改善した。

腰、下肢の圧痛点多数に局麻剤を少量ずつ細い注射針で注射(トリガーポイント注射)した。小松市内の日本自動車博物館へ行く。同伴の奥様がびっくりするほどの健脚だった。趣味を生かした認知行動療法になったわけだ。トリガーポイント注射+認知行動療法

つまり、どちらも腰や下肢の筋痛症と思う。五十肩と同じこと。そう考えれば、異所性発火や脱髄など考えなくてもすむ。C線維は無髄線維。

レントゲンやMRIなど不必要。圧痛点を探せばよいだけだ。

慢性化しないうちに治療するのがよい。



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by junk_2004jp | 2018-06-17 02:09 | 痛みの生理学 | Comments(1)
2018年 06月 16日

心因性?

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戸田克広氏より

[痛 みの定義] 国際疼痛学会   1986年


An unpleasant sensory and emotional experience associated with actual or potential tissue damage, or described in terms of such damage.


不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。


①組織損傷を伴うもの:炎症性疼痛、侵害受容性疼痛、急性痛


②組織損傷があるように表現されるもの:神経障害性疼痛、慢性痛(心因性疼痛)


1990年に神経障害性疼痛を神経系の一時的損傷または機能異常に起因する疼痛と定義される。


現在では「体性感覚系に生じる損傷や疾患の直接的な結果として引き起こされる疼痛」と再定義される。


慢性痛は中枢性の痛覚過敏で痛みそのものが治療の対象となる。


慢性疼痛とは「治療に要すると期待されている時間の枠組みを超えて持続する痛み」と定義されている。(国際疼痛学会)


3ヶ月が目安となっている。


痛みの定義において、2種類の痛みがあると定義されている。

①「組織損傷を伴うもの」は問題がない。

②「組織損傷があるように表現されるもの」をどう表現するかである。

②a ①が遷延して②になった。

②b 組織損傷の兆候がない自発性の慢性痛。


現実的にこの二つを区別することは困難である。このあたりが心因性の有無の議論になっているのか。

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神経根ブロックが効いたのはそこが痛みの現場だったのではなく、痛覚神経の先端からきた痛みの電気信号がそこを通ったということ。


神経根ブロックが効かなかったということはそこを通らなかったということで心因性と決めるのはいかがなものか。


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他人のexperience(経験、体験)と定義されていることを画像で説明することはできないと思う。

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by junk_2004jp | 2018-06-16 02:37 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2018年 06月 09日

矛盾に気づいて賢い患者さんになってください

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誰が言い出したのか知らないが上記の画像の説明が最近されています。いずれも同じ内容です。

私はこの分類に反対します。

脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアが腰痛の原因だとすると、慢性痛は理解できません。

「ヘルニア(脊柱管狭窄)あります。3ヶ月以内に取らないと慢性痛という状態になってしまいヘルニアを取ったとしても治らなくなりますよ。」

というべきですよね。

多くの整形外科医や脊椎外科医はこれを信じているのでしょうから「慢性痛」を理解できないでしょう。

神経障害性疼痛=慢性痛、これも理解できなく、神経障害性疼痛とはヘルニアや脊椎狭窄によって神経線維がダメージを受けたものと誤解しているのではないでしょうか。

ヘルニアや脊柱管狭窄があっても無症状の人はいくらでもいます。

それらを手術で取り除いても良くならない人はいっぱいいます。

保存的治療でもよくなります。

これらの事実を踏まえてどう推理すべきでしょうか。

痛みのメカニズムを勉強すればわかってきます。

特異的腰痛とは明らかに病理的所見が違うものです。

悪性腫瘍、感染症、リウマチ系、痛風系が特異的疾患です。腰やクビの痛風はありませんが。

非特異的とは特異的でないと言う意味です。つまり、悪性腫瘍、感染症、リウマチ系でない腰痛ということです。(これらと合併はあります。)

非特異的腰痛がMPS(筋筋膜性疼痛)です。

原因はG、つまり重力です。無重力で暮らせばほとんどの人がよくなるのでは。

重力によって圧迫骨折になったり、ヘルニアになったり、脊柱管狭窄になったりしているのです。

構造の治療と痛みの治療は別の問題なのです。

痛みは反射的に筋肉の緊張、交感神経の緊張を産みます。それが痛みが悪循環をして慢性化する原因です。

なおも続くと脳にまで影響を及ぼします。

私の経験では限りなく100%に近く非特異的腰痛=MPSです。

圧迫骨折があっても筋筋膜性疼痛です。「圧迫骨折の治療+痛みの治療」なのです。

ごくごくまれに悪性腫瘍の骨転移があるでしょうが、原発巣がわかっていることがほとんどです。

この場合も痛みそのものはMPSかもしれません。

今までの医学は間違っていました。

皇后陛下の頚腕痛も頸椎症性神経根症と発表されていましたが、これは神経の出口の椎間孔が狭くなって腕へ行く神経を刺激しているという意味です。

私はそうではなくて筋筋膜性疼痛症候群だったのだろうと思っています。心理・社会的要素は常に配慮されるべきです。

先日の症例をちょっとかきます。

頚の後縦靭帯骨化症ということで手術をしたが頚、腕の痛み、指のしびれが長年続いている。整骨院の紹介で当院へ。

頚や前腕の圧痛部位に局所麻酔を数mlずつ注射、てを振ってもらう。しびれや痛みが久しぶりに取れたと感激していらっしゃいました。

頚の後縦靭帯骨化による症状ではなくMPSだったのです。

後縦靭帯骨化が影響を及ぼすとしたら脊髄症(マヒ)です。病的反射、痙性歩行、巧緻運動障害です。

一生無症状で過ごすかもしれませんが。

無症候性の黄色靭帯骨化+MPS、なのに黄色靭帯骨化症なんていって手術をする病院もあります。


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by junk_2004jp | 2018-06-09 19:09 | 痛みの生理学 | Comments(4)
2018年 05月 20日

パラダイムシフトが必要なんだけど、頭がついていけない



痛みの発生メカニズムに基づいた治療」を意味する英語の頭文字をとってMBT(Mechanism Based Treatment)呼んでいます。

「痛みの発生メカニズムに基づいた治療」とは悪性腫瘍、感染症、リウマチ系(自己免疫疾患)、痛風系(代謝疾患)を除くということでしょう。

パラダイムシフトが必要だといっているのだが、使われている病名は従来のままだ。パラダイムシフトされていない。

下の図のように従来の病名で分類するのはいかがなものか。

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痛みの定義

不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。

①組織損傷を伴うもの:侵害受容性疼痛、炎症性疼痛、急性痛

②組織損傷があるように表現されるもの:神経障害性疼痛、慢性痛、心因性疼痛

混合性疼痛は①②が混在しているもの。

痛みは時間的要素があり、約3ヶ月で慢性痛に変化する。おたまじゃくし→かえる。中枢性感作。

当初より慢性痛的な場合がある。(不安など)

だから時間的要素のない従来の病名では表現できない。
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C線維の先端についているポリモーダル侵害受容器で電気エネルギーに変換し脳へ伝わる。
脳でその電気信号を読み解いている。個人の記憶や感情が影響して特徴的。

つまりエネルギーなのだから、力か熱しかないのだ。原子力があるって・・。

日焼けや熱症をのぞけば、外力しかない。

慢性的な外力、急性の大きな外力。ケガ、障害、労働、スポーツ、生活習慣

大きな外力→骨が弱ければ圧迫骨折、骨が強ければ椎間板ヘルニア

慢性的な弱い外力→いつのまにか骨折、いつのまにかヘルニア(痛くない)
痛みの病名は混乱を極めている。時間的要素を無視していて、痛みの原因を言っているのではなくて、外力によって生じた結果をいっている。



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by junk_2004jp | 2018-05-20 01:39 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2018年 05月 15日

プラシーボの威力

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NHKで放映したのを見た。もうだいぶ以前のこと。録画しなかったのが残念。

「ニセ手術」をすると告げていても効果があった。

偽薬と宣言して商売している例もある。




写真は「酸素」を吸っていると思わせる実験で、実際は酸素ではない無害な気体を与えている。それでも生理学的数値が改善した。

自転車競技のタイムアップにニセ薬を利用して大きな効果をあげている。

医療においても、害にならないのならこれを使わない手はない。

痛みの治療はどんな治療でもプラシーボ効果抜きには考えられない。特に手技はそうなのだ。

痛みの伝達を阻害する薬剤についてもプラシーボ要素はある。

タイの神霊手術でクギや糸を患部から取り出し、たくさんの患者がよくなるのをTVでみた。日本では犯罪になるし、またこのような行為に引っかかる人はいないと思う。たぶん集団催眠のような状態になるのだろう。

「ヘルニアを取って見せる、筋膜の重なり?を取って見せる、もやもや血管を取って見せる」⚪️⚪️が痛みの原因だと信じ込ませそれを除去するという方法は効果的なのだろう。

脳脊髄液減少症のブラッドパッチもどうなのかな。劇的によくなる人もいるが全く効かない人もいる。なかには取り返しのつかないほど悪化したケースを知っている。

こういうことを言うと信じている人に袋叩きにあうのだが。

もちろん私のしている医療行為にもプラシーボ的要素はある。

医者はマジシャン的要素を持っている。

ヘルニア手術は引田天功のマジックのようだ。大掛かりな舞台装置、鮮やかな結果。費用はかかる。危険を伴う。

AKAはマギー司郎のマジックのようだ。危険を伴わないし、それでよくなるのならメクジラをたてることもない。

先日AKAをやったが効かないという人がいた。「高かったでしょ」「いいえ250円ほど」「そんな安いんじゃ効かないわw」ある程度高価でないとありがたみがない。

ミスターマリック、ゼンジー北京、セロいろんなマジシャンがいるが、〜と思い込ませる仕込みが必要なわけだ。

ヘルニア手術のような危険を伴うものはいかがなものか。また、再発に対しても対応が問題となる。

保険診療ということは気がかりだ。

生理学的に正しいとはいえないことを告げて患者の扁桃体を興奮させてそれを解決して見せるという手の込んだワザだ。

鍼や指圧は反射を利用しているわけでプラシーボではないが、プラシーボ的要素はもちろんある。

同じ行為でも、新人がやるのと有名ベテランがやるのとでは効果は違うだろう。それも含めてワザのうちだ。



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by junk_2004jp | 2018-05-15 03:37 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2018年 04月 14日

痛みの原因が分からないので治療ができない?

悪性腫瘍、感染症、リウマチ・痛風系、CRPStype2(幻肢痛、帯状疱疹後神経痛など)を除外して

「痛みの原因」というと下図のA、Bのどちらを想像しますか。

本当はAだと思うが、「ヘルニアが原因で痛い」「半月板障害で痛い」のようにBをあげることが多い。日本語的には間違いではないが、厳密には図のような関係だ。
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ストレスで食いしばりや握りしめが起こり、顎痛や指のこわばり、しびれが生じる。

ほとんどの症例で強い圧痛がある。筋筋膜性疼痛症候群だ。全身に広がったものを線維筋痛症。

ストレスが関係しない慢性の痛みはないといってもよい。(心身医学)

急性痛もストレスが関係していることがある。(ぎっくり腰、寝違えなど)

まれに圧痛や筋緊張がないことがある。見合わない激痛のことが多い。たぶん身体表現性障害の中の身体化障害や転換性障害なのだろう。精神科医の分野だ。(精神医学)

心身医学(mind-body)と精神医学(psychiatry)の違い。

これだけの知識があれば原因の分からない痛みはほとんどない。

圧痛点は痛覚過敏になった点でそこは治療点になる。

痛み疾患は「治療的診断」をすればよいことが多いものだ。

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by junk_2004jp | 2018-04-14 02:47 | 痛みの生理学 | Comments(1)
2017年 06月 01日

恐怖と不安が支配する痛みの診療

Doctor as drug (薬としての医者)という言葉があるが

「一生治らない」
「軟骨がボロボロ」
「このままでは歩けなくなる」
「脊柱管(ヘルニア)が神経を圧迫しているので痛い」
「放っておくと麻痺になる」
「半月板(腱板、椎間板)が傷んでいる」
「しびれ(ジンジン)ているのは神経が圧迫されているからだ」
「すべり症、分離症がある」

これらは聞いたことがあると思いますが、生理学的に痛みの原因としても、将来予測も正しくはありません。

健常人でもこのような変化はごく普通にあるのです。

Doctor as poison(毒としての医者)

このような医者にかかっていてもよくなることはないでしょう。

良くならないほうが医者にとっては見立てが合っていたわけですから。

最近の研究で慢性痛を持っている人と健常人の違いは脳、特に扁桃体にあることがわかってきました。

つまりそれが長く続く痛みの原因だったのです。

急性痛のうちに痛みを止めてしまうこと。

慢性化したときはトリガーポイント注射や薬を使ったりして認知行動療法などを取り入れてください。

次の図は滋賀医科大・ペインクリニック福井弥己郎(聖)先生のFace Bookからです。

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by junk_2004jp | 2017-06-01 14:07 | 痛みの生理学 | Comments(2)
2017年 03月 26日

慢性痛の最新研究は脳科学



痛みはポリモーダル侵害受容器でおきる。
電気信号として脳に伝えられる。

「神経が圧迫されて痛い・しびれる」「軟骨、椎間板、半月板が老化変性していて痛い」という生理学はありません。

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痛みは悪循環する。
反射的に筋肉が緊張する。
交感神経緊張して血管収縮。


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痛みは広がることがある。
痛みの電気信号は一本の神経線維を通るだけではなく周りの神経線維にも影響をおよぼす。(空間的加算)

痛みの悪循環が続き、脳に痛みの電気信号が入力し続けると「慢性痛」になる。

慢性痛=神経障害性疼痛=中枢性感作=神経可塑性=中枢性痛覚過敏
下行性疼痛抑制系の機能低下
時間的空間的加算(wind up)
長期増強(Long-term potentiation)


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by junk_2004jp | 2017-03-26 18:00 | 痛みの生理学 | Comments(3)
2017年 03月 25日

質問

度々、MPS研究会HPや筋筋膜性疼痛にかかわる掲示板 等に興味をもって拝見している者です。

加茂先生にお尋ねしたいのですが、巷の見解として、筋筋膜が組織変性(繊維化?)を起こしている場合の見解をどの様にお考えでしょうか。

又、組織変性してしまった筋筋膜に対する治療方法 等はあるのでしょうか。掲示板 等に加茂先生のお考えをお聞かせ頂けたら有り難いです。


筋膜の組織変性(線維化?)とはどういう状態を言っているのかよく分かりません。写真があればいいのですが。

切って縫い合わせれば瘢痕を形成して癒合します。痛みとは何の関係もありません。

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痛みはポリモーダル受容器の受容体に作用する物質が原因となります。物質以外では機械的刺激と熱です。

変性、瘢痕形成、癒着が痛みの原因になることはありません。

私は掲示板をみていません。


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by junk_2004jp | 2017-03-25 02:16 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2017年 03月 09日

関連痛のイメージ・圧痛点

関連痛

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幻肢痛・・・切断された四肢で、ないはずの末端が痛いと脳が誤認している状態。

切断された神経の先端部に新たにできたセンサー(神経腫)からきた電気信号を脳はもともとその神経があった先端部から電気信号がきていると誤認している。

圧痛点・・・痛覚が過敏になっている点。そこは痛みに介入するポイントである。

そこを指圧する、マッサージする、鍼を刺す、灸をする、バイブレータをあてる、電気刺激、磁気刺激をあてる、木の棘を刺す(ブッシュマン)、蜂の針を刺す(蜂針療法)など古来から様々な方法が行われている。

私は保険診療をしている都合上、圧痛点に30ゲージの注射針で少量の局所麻酔を注射している。

どのような方法が合っているかは個人的な問題だ。

私のような方法をトリガーポイント注射というのか、トリガーポイント注射変法というのか、加茂式トリガーポイント注射というのか、圧痛点注射というのか、神経ブロックというのか。はたまた、筋膜ほぐし注射というのか。

中枢性感作・・・中枢性痛覚過敏、痛みの記憶、痛みの学習、などの言葉で表現される。慢性痛、神経障害性疼痛、心因性疼痛、身体表現性疼痛ともいわれるが、慢性痛が誤解のない表現だろう。

一応、3ヶ月以上続く痛みを慢性痛というが、激しい痛みはあっという間に中枢性感作が起きるといわれている。

強いストレス状態、不安状態、抑うつ状態、アダルトチルドレン(小児期に強い緊張状態が続いた)、ある種の発達障害は中枢の痛みの認知の閾値を低くしている。(精神科医、心療内科医)

痛みは広がる・・・痛みの電気信号は神経線維を伝わるだけでなく、漏電して広がっていくことがわかってきた。

心無いノーシーボがどれほど脳の感作に影響を及ぼすか

ノーシーボとはプラシーボの逆の現象。

A「あなたの軟骨はボロボロです。人工関節にするしかないです。」

B「あなたの軟骨は年齢相応で心配いりません。筋肉をほぐせばよくなりますよ。」

同じようなレントゲン所見でもAと言われた人は歩くことが怖くなり動かせなくなりますね。そのためますます悪化することでしょう。

Bと言われた人は安心して積極的に治療するようになるでしょう。どちらの方がよくなるかは明らかですね。

痛みを訴えて受診したのに将来の麻痺を預言される患者さんがいます。「痛み」と「麻痺」との区別ができない医師がいます。

よくあるのが

「ヘルニア(脊柱管狭窄)はあるが手術するほどでない。」

これは中途半端ですね。どうすれば手術しなければいけなくなるのか心配ですね。

ノーシーボが与える悪影響を真剣に考えるべきです。

Doctor as drug (医者というクスリ)が本来なのですが「医者という毒」になっているのでは(笑)。

痛みは脳の認知と反応なのですから、プラシーボなしには治療できないと言っても過言ではありません。

瞑想、音楽、趣味、読書、ヨガなど脳の可塑性によい影響をあたえましょう。

最近は中枢性感作されている痛みに効果的な薬剤が盛んに発売されるようになってきました。なにを選ぶかは医師と協力して選択すればいいでしょう。もちろんよくなれば減薬、休薬が可能です。そういうことが嫌いならそれを選択しなければいいのです。

筋肉の緊張短縮が骨格変形につながる
・・・変形しているので痛いのではない。

先取り鎮痛・・・全身麻酔で手術をする場合でも切開する部位に局所麻酔をうつ。全麻は脳が眠っているが切開の刺激は脊髄に伝わっている。つまり入力されているのだが脳は眠っているので気が付かない状態。このことが術後(手術というケガ)長引く痛み、かえって痛みが強くなった、につながっている。このことを防ぐために切開部に局所麻酔をうつ。ケガをする前に局所麻酔をうつわけだ。ケガをしたらとりあえず局所麻酔を打てばよい。それは長引くかもしれない痛みを防ぐかもしれない。
また血行がよくなるのでケガそのものの回復に有効といわれている。


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by junk_2004jp | 2017-03-09 22:53 | 痛みの生理学 | Comments(0)