心療整形外科

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2008年 02月 04日

「正しく理解、きちんと治療」とのことです

きょうの健康 ここまで進んだ 腰痛の新対策 (NHK教育 午後8:30~45)

http://www.nhk.or.jp/kenko/index.html

国立病院機構  ***医療センター  

2月4日:痛みの原因は?
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見ました。まず言いたいことは、「痛みの生理学」を全くご理解していないということです。「神経を押さえて痛み」という定番の説明でした。これ間違いです。

椎間板症?椎間板が痛みの原因になるといっても40才以上になるとほぼ100%に椎間板の変性がレントゲンで見られるようになります。今日のニュースステーションでは80才代の元気な女性の話題でした。

でもなぜこのようなことになるのでしょうか。なぜ、勉強しないのでしょうか。不思議でならない。

NHKはもっと勉強してほしいものです。公共の電波を使って私が医師になったころの医学を今更放送してもらいたくない。責任は大きい。また明日もやるそうです。

説得力のある科学的エビデンスによ って、損傷モデルを支持する人々の考 え方の誤りが指摘されている。しかし 長年抱いてきた腰痛に対する考え方を変えさせ、ベテランの臨床医の診療を 改めさせることは、いらいらするほど時間のかかる大仕事である。
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NHKはそろそろこのことに気づき人選を考えるべきである。このモデルはもう失敗だったのです。古いモデルは失敗だったこと、世界は新しいモデルに移行しつつあることなどを、広く知らせることです。
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by junk_2004jp | 2008-02-04 22:11 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(6)
2008年 02月 03日

MPS研究会、8人になりました

私は、**でペインクリニックを開業しているAと申します。

開業してX年目になりますが、3~4年前に自分が腰痛になったのをきっかけに先生のホームページにたどりつき、以来、毎日勉強させてもらってます。

それ以来、朝から晩までトリガーポイントブロックを施行して、ちょっと私の指が変形してきました。(笑)

最近は、若い先生が時々バイトにくるので、MPSを教えています。目の前で、トリガーポイントブロックを施行し、すぐに痛みが改善して、効果が持続するのを見ると納得してくれます。ただ、年配の先生はいくら言ってもだめです。

前振りが長くなりましたが、MPS研究会に是非入れてください。以前より治療成績が、かなり上がったのですが、なかなか改善しない例が少なからずあり困っています。


これでMPS研究会のメンバーは8人になりました。今のところ医師限定にしています。年に一回は会合をもって、研鑽しようと思っています。そのときは理学療法士、柔道整復師、カイロプラクター、鍼灸師、整体師、あるいは心理学、生理学の方々から講演(レクチャー)に来てもらえればいいなと思っています。

まず1回目は今月です。整体師の方の講義を聴く予定です。

未だ隠れキリシタンのようなものですが、いずれ患者さんが自由にアクセスできるようにできたらと思います。そして、保険診療だきではなく代替治療家とともに患者さんを治療できたらいいのではないでしょうか。
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by junk_2004jp | 2008-02-03 08:58 | Comments(2)
2008年 02月 02日

ヘルニアがあるけれども取るほどではない

これが現実なのか?

メールでのご相談

何か、すっきり致しました。こう動くとあの嫌な痛みが再発するのでは、ヘルニアだからそれが神経に触っているので痛いんだな、とか手術以外では取れないヘルニアだから、どうしようも無いけど何とかしてほしい、というような葛藤から開放されたように思います。

整形外科医も根源的にはヘルニアを取るしかない、だけど貴方の場合は手術する必要も無い大きさだ、とか言われ、では何をすれば突然起きる激痛(ぎっくり腰のような)から逃げられるんだ、と思い続け逃げ道の無い状態でした。

これからは出来るだけ積極的に行動したい、と考えられるようになりました。しかし、残念ながら**にはトリガーポイントとか、筋筋膜性疼痛症候群を理解しているドクターはいらっしゃらないようで、ちょっとがっかりしています。


「ヘルニアがあるけど取るほどでもない」このように言われるパターンがかなりありますね。お金を払って検査を受けて、意味のない診断を受けて動作恐怖に陥り、メールでのご相談で開放される。

突然起きる激痛はヘルニアのせいでないのはあきらかです。筋肉のspasm(痙攣)です。パターン化してしまったのです。すぐに下痢が起きる、すぐに動悸がするなどと同じことです。

はっきりさせましょう!「神経が圧迫されても痛みやしびれは生じません。」

たとえば、こんな想像をしてみてください。

あなたの踵の神経は踵骨と、地球によって圧迫を受けているのです。地球という大きなヘルニア(笑)

像の足の裏の神経はどうなっているのかな(笑)

痛みの生理学者熊澤先生もおっしゃっています。「神経線維は通常、その末端にある受容器から信号を伝えるものであって、その途中が興奮を起こしたりするようなことはありません。」

末梢神経はそんなにヤワではありません。ただ圧迫されたからといって何もおきません。絞扼(しめつける)されたときには麻痺が生じます(entrapment neuropathy)。

腰椎椎間板ヘルニアでは馬尾症候群、脊柱管狭窄症では馬尾型で、いずれも麻痺です。

http://junk2004.exblog.jp/5807271/

馬尾型は、自覚的には下肢、臀部および会陰部の異常感覚、膀胱直腸障害、下肢脱カ感や性機能不全を訴え、疼痛はない。他覚的には多根性障害を特徴とする。たとえぱ、責任高位がL4/5椎間である場合には、第5腰神経根以下の多根性障害を呈する。


次のように考えてみてください。

一過性に大きな外力が加わった→髄核が飛び出た。一方、筋肉がspasmを起こした。→痛みやしびれが長く続いた。

繰り返される微小損傷、あるいは日常生活動作で、MPSが生じた。そのため、腰の運動不足が生じ、椎間板の栄養状態は劣化し、痛みをかばう姿勢をとり続けたので、ヘルニアが生じた。

いずれが正解かは分かりませんが、どちらにしても、ヘルニアを治したところで、痛みやしびれが止まるということではありません。痛みやしびれは筋肉のspasmのせいなのですから。

手術をしてよくなる人もいますが、手術をするという儀式的な要素と、全身麻酔による筋弛緩効果などがspasmを止めたのでしょう。

しかし、また痛みが出てくる人はとても多いものです。

このように考えないとスジが通らないでしょ。

日本脊椎脊髄病学会

どちらの説に納得しますか?
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by junk_2004jp | 2008-02-02 00:36 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(14)
2008年 02月 01日

痛みを知る

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熊澤孝朗 著


治療者、患者が共通の認識を持つ必要があります。患者さんも是非お読みになったらいいでしょう。

神経線維は通常、その末端にある受容器から信号を伝えるものであって、その途中が興奮を起こしたりするようなことはありません。

「痛み」の新しい概念・・・・・まず知っていただきたいことは「慢性痛症」という病気の存在です。

長期化した急性痛との区別

慢性痛症と診断されるような人でも、必ず急性痛の部分も持っているので、両方が入り交じったものとして扱う必要があり、医療者は患者さんの訴えから身体全体の具合を把握して両者を見極め、急性痛の部分に対しては従来の鎮痛手段も用いるなどとして、対処する必要があります。

鎮痛系とハリ鎮痛・・・・・からだには鎮痛のしくみも備わっている

ツボの知識は積極的に利用すべき

痛みが記憶されてしまう・・・・・長期増強

痛みは燃えさかる前に抑えるべき

重要なことは、燃えさからせないでその前にしっかりと痛みを抑えることであり、それが慢性痛症への移行を防ぐ、一つの方法であると考えられます。

筋肉が痛みに大きく影響する。

慢性痛症の予防のためには、運動、つまり動かすということも大切であると考えています。

運動器の痛みは慢性痛症とも深く関係しています。このことは筋肉の痛みが、皮膚からの痛みよりも中枢神経に及ぼす影響が大きいということに関係していると考えられます。

動かないことで痛みの悪循環が起きる

実際問題としては、慢性痛症であっても、痛みがあることから、無理な姿勢をとり続けていたりすることなどによって、二次的三次的な障害をお越し、急性痛を併せ起こしている患者さんが大半ですから、治療も急性痛に対するものと慢性痛症に対するものの両方を、平行して行う必要があります。

治療は患者ごとの「オーダーメイド」で行う

日本の痛み医療の遅れ

痛みに関する医療教育の不足・・・・・痛みを慢性化しないためには、急性期の痛みはあらゆる手段を用いて可能な限り取り去ること、つまり、警告信号の役割を終えた痛みは百害あって一利なしという常識について、現役の学生たちだけでなく、現場の医療者への再教育が必要であると感じています。

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by junk_2004jp | 2008-02-01 00:09 | 痛みの生理学 | Comments(0)