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2020年 04月 26日

「痛み」の勉強、お医者さん任せにはできない


[痛 みの定義] 国際疼痛学会   1986年

An unpleasant sensory and emotional experience associated with actual or potential tissue damage, or described in terms of such damage.

不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。

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痛みの生理学が爆発的発展をしたのが約35年前です。私が研修医のころは痛みに関しては暗黒だったのです。

×「神経が圧迫されていて、痛い、しびれる。」
×「軟骨がすり減っているので痛む。」「老化したものは痛む」

などという思われていたのです。説得力のある科学的根拠があるわけではありません。

この伝統的な間違った考えが今も続いているのです。

マルチメディアキャンペーン

     「腰痛に屈するな」1997 オーストラリア、ビクトリア州
     「Working Backs Scotland」1999 スコットランド
     「Choosing Wisely」2012 アメリカ

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痛みは体験(experience)と定義されています。患者さんが「痛い」と体験されていることを治療するには、分類して理解しなければなりません。

① 組織損傷を伴う痛み
② 組織損傷を伴わない痛み

① 警告としての痛み
② 警告の意味がない痛み

① 炎症性痛み
② 非炎症性痛み

① 侵害受容性疼痛
② 神経障害性疼痛

① 急性痛
② 慢性痛

いろんな表現がありますが①同士、②同士は同じものととらえていいと思います。

そのほか
③ 混合性疼痛 (①と②の性質の混合したもの)
④ 癌性疼痛

___________________

筋骨格系の痛みの診断と治療

1.炎症性の痛み:リウマチ系、痛風系(偽痛風)、感染症
2.癌性疼痛

まず、これらを除外します。(除外診断:画像、血液検査)

これらがあったとしても、それに非炎症性の痛みが合併していることもある。

便宜上、「癌、感染症、リウマチ、痛風」を痛みの特異的疾患とします。

その意味は病理学上、特徴的な変化がみられるということです。

それ以外は非特異的疾患です。

長年リウマチであっても炎症性疼痛(急性痛)が続いているのだ。

そのほか、画像診断は修復すべき明らかな損傷(骨折など)の有無を調べることがあります。

「組織損傷の治療」と「痛みの治療」は別問題と考えるべきです。

組織損傷が治れば痛みも治るという保証はありません。

優先順は痛みの治療です。

組織損傷の治療は必要があればいつでもできますが、痛みの治療は脳に痛みが入力され続けるので時間の戦いです。

筋骨格系の非特異的疼痛

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筋性痛(myofascial pain)

    伸張性収縮:力を入れながら筋を伸ばす。
    遅発性筋痛:数日後に痛みが出現。

これらのことはよく見られるが、そのメカニズムはよくわかっていないということだ。

先日の症例:2年前、ジムでシャドウボクシングのような運動をしてから肘痛が続いている。いくつかの病院でテニス肘のようなものだということで、シップをもらうがよくならない。

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痛みは痛覚神経線維C線維の先端についている「ポリモーダル侵害受容器」で上記物質を電気信号に変えることによって生じる。
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脱分極を繰り返して脳に伝えられる。
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痛みは、その痛みが原因で次の痛みが生じます。
痛みの悪循環
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繰り返して脳に痛みの電気信号が入力されることによって、脳はますます痛みに過敏になります。:慢性痛

痛みの強さや個人差がありますが、概ね3か月ぐらいで慢性痛になります。

だから早く痛みを止めるべきなのです。

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先取鎮痛:全麻で手術するときでさえ切開部分に局所麻酔をして脳に痛みが伝達しないようにする。

慢性痛

   警告としての意味がない痛み
   痛みそのものが治療の対象
   *急性痛が悪循環をして慢性痛になったものと、
   *最初から慢性痛の様相を呈するものがある。
   痛みは悪循環して広がることがある。線維筋痛症。
   ミラーペイン(反対側に痛みが出現)
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機能MRIの発展により慢性痛の本態が明らかになってきました。

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慢性痛は偏桃体が作用しています。

痛みは神経質にします。神経質が痛みを強くします。

不安気質は痛みを長引かせる。

不安障害(アダルトチルドレン、発達障害、いじめ、ハラスメント、恐怖体験)
完全主義、こだわり。

医師の説明の仕方も影響が大きい。不安を煽るような説明、科学的でない説明はすべきではない。

慢性痛はストレスと大いに関係があります。

睡眠障害、夜間頻尿を合併していることが多い。

夜間のくいしばり、歯ぎしり、手のにぎりしめで頚やあごが痛い。顎関節症、寝違え、手指のしびれ。

しびれは筋緊張によるうっ血状態と思う。鉄棒ぶらさがり。

ストレスは筋緊張と痛覚過敏を招く。

慢性痛=筋痛と考えてよい。

中枢性にも末梢性にも痛覚過敏になった状態:末梢性、中枢性感作

痛みは外力によって生じる。

    大きな一過性の外力、いわゆるケガ

    小さな繰り返される外力、スポーツ、仕事、固まった姿勢

構造破綻も外力によって生じる

    いつのまにか骨折、いつのまにかヘルニア、いつの間にか軟骨障害
    いつのまにか椎間板障害、いつのまにか半月板障害、いつのまにか腱板障害

中高年になると痛みのない人でもこれらの変化が半数以上にみられる。重力のもとに50年以上生活するとしかたのないことだ。

ケガ(大きな外力)によっても構造破綻は生じるが必ずしも積極的な治療が必要ではない。痛みの治療と構造の治療は別問題で、痛くなければ放置でよいことが多い。肩鎖関節脱臼など

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          高校生のころバスケで靭帯損傷、うまく治らなかったが痛みはない。

慢性痛の治療

   認知行動療法、心理療法
   鍼、トリガーポイント注射
   マッサージ 
   薬(トラムセット、ワントラム、トラマール、アセトアミノフェン、リリカ、タリージェ、ノイロトロピン、ノルスパンテープ、サインバルタ、リボトリールなど)

   薬の種類、量、組み合わせは個人差があります。
    
   今のところ絶対的な治療法はありませんが、主治医と共に最善の方法を見つけ、根気よく治療をすればきっとよくなります。
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「心因性疼痛」死語になりつつあります。
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医師がよく使う間違った表現

×「神経が圧迫されていて、痛い、やしびれる。」

神経根症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、根性坐骨神経痛、

上殿皮神経障害(上殿皮神経が筋膜を貫くところで絞扼されて痛みが生じる)
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神経が絞扼(しめつけられる)されると痛覚が過敏になるのではなく、麻痺します。

図でわかるように、体中いたるところで神経は筋膜を貫いています。いたるところの痛みは**神経障害ということになりますね。

痛みは時により変化しますのでこの説は間違いです。

ギプスの圧迫で腓骨神経麻痺がこきますが、痛みはなく知覚鈍麻・脱失です。

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リリカのコマーシャルで使われるこの図は間違っています。神経が刀で切られて生じる痛みはCRPSタイプ2で幻肢痛など難治性疼痛です。
×「軟骨がすり減っているので痛む。」「老化したものは痛む」

ポリモーダル侵害受容器は軟骨の変化に反応していません。

歩容異常→筋痛→筋短縮→0脚変形→軟骨変性


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by junk_2004jp | 2020-04-26 12:21 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2020年 04月 24日

ハッピーホルモン「オキシトシン」NHKガッテン

22日のガッテン

ハッピーホルモンで慢性痛、不安、認知症が改善



ハッピーホルモンはハグや接触(さするなど)、声掛けで増加

慢性痛は中枢性の痛覚過敏状態で偏桃体などが関係してる。

慢性痛は2種類ある。

     急性痛が悪循環して慢性痛になったもの。約3か月で。

     最初から慢性痛。(不安障害、アダルトチルドレン、発達障害、ハラスメント、いじめ、恐怖体験など)

ハッピーホルモンは偏桃体などに作用して慢性痛や不安、認知症に効果がある。




by junk_2004jp | 2020-04-24 13:17 | Comments(0)
2020年 04月 10日

痛みは死そのものよりも恐ろしい暴君である



シュバイツァー博士の言葉:「痛みは死そのものよりも恐ろしい暴君である」

これまでの医学は痛みに対して、無知識、無頓着でした。

レントゲンやMRIで調べるとその原因がわかると思っていました。これは現在でも続いています。もはや医師も患者も洗脳されたかのようです。

そのため2300万の慢性痛をもった人がいるといわれています。

そろそろその流れも変化を見せています。次は日本医師会雑誌の4月号です。

特集:痛みの診断と治療最前線

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雑誌を詳しくは見ていませんが、筋筋膜性疼痛について触れていないようです。

痛みという測れないもの、写せないものを科学するのですから、難しいものです。

筋筋膜性疼痛が理解できないと、慢性痛(痛みそのものが治療の対象)が理解できません。

筋筋膜性疼痛が理解できないと、痛みが広がることや悪循環することや慢性化することが理解できません。

筋筋膜性疼痛が理解できないと、パンデミックに広がった線維筋痛症が理解できません。

筋筋膜性疼痛が理解できないと、心理・社会的影響のよる痛みを理解できません。

筋筋膜性疼痛が理解できないと、外傷と痛みについて理解できません。

筋筋膜性疼痛、筋痛症のことですが、分かっているようで分からないことも多いのです。

遅発性筋痛:運動会などの数日後に痛み

伸張性収縮:筋を伸ばしながら力を入れる筋に痛みがでる。下り坂のランニングなど。

この筋痛が慢性痛のほとんどを占めているのです。「不安」が大敵です。レントゲンやMRIは骨折や悪性腫瘍、リウマチ系、痛風系の除外の意味で痛みの積極的診断ではありません。

慢性痛を防ぐには早期に積極的に除痛し、不安を与えない、動かすことです。


2009年 私の著書
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by junk_2004jp | 2020-04-10 13:20 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2020年 04月 01日

痛みの予防/防止のファクトシート





by junk_2004jp | 2020-04-01 17:38 | 痛みの生理学 | Comments(0)