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心療整形外科

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2025年 02月 14日

Vicious cycle of pain (痛みの悪循環)

Vicious cycle of pain (痛みの悪循環)で画像検索してみた。
Vicious cycle of pain (痛みの悪循環)_b0052170_00093462.jpg
痛みを感じると脊髄反射で筋肉が緊張すると虚血が生じる。それが痛みをおこす。

痛みの悪循環説が成立するには、神経、血管、筋肉がなければならない。

関節軟骨や椎間板、半月板には血管もなければ神経もない。

だから傷んでいても痛くない人はたくさんいる。

慢性痛は筋痛なのだ。

リウマチ系は関節粘膜の炎症で急性痛が続いているのだ。

Vicious cycle of pain (痛みの悪循環)_b0052170_00094379.jpg
痛みのため動かさないと、それがまた痛みを作る。

痛みが起きたキッカケ:痛みの治療とケガの治療は別の問題
①ケガ:「大きなケガ」と「微小なケガ」・・・大きなケガは固定が必要なことがある。微小のケガは動かしたほうがよいことが多い(繰り返し動作、姿勢)、攣り(伸張性収縮)。

⓶ストレスでもケガと同じ反応をしめす。



昔は「反射性交感神経性委縮症(autonomic reflex pain syndrome=RSD) といったが、必ずしも交感神経が関係していないので、CRPStype1,type2 というようになった。





# by junk_2004jp | 2025-02-14 00:21 | 痛みの生理学
2025年 02月 09日

心理社会的要因

痛みはケガの警報装置だ。ケガには組織損傷と痛みがつきものだ。組織損傷が治っても警報装置が止まらないのを「慢性痛」という。ケガが治るのを3か月とみなしている。治るというのは元通りにならなくても断端が閉鎖することをいう。(リウマチ系、痛風系、感染症、悪性腫瘍は除く)

  • 大ケガ・・・修復すべき損傷はありうる。
  • 微小なケガ・・・「繰り返し動作、長時間の固まった姿勢」「筋肉の攣り、伸張性収縮」修復すべき損傷は考えられない。
  • 心理・社会的要因・・・これだけでも痛みを作るが、上記ケガにも影響を及ぼす。修復すべき損傷は考えられない。

  • 心理・社会的要因は以前は心因性疼痛といった。
  • ストレスといってもよい。
  • 脳のケガともいえる。
  • 急性ストレスと慢性ストレスがある。
  • 身体のケガと同じ反応をすることが多い。筋痛、筋緊張。(心療内科的)
  • まれに身体に反応がなく脳内だけのことがある。(精神科的、疼痛性障害?)
  • 怒り、不安が多い。
  • 自覚している場合と自覚していないときがある。
  • 心理・社会的要因が大きいほど強い痛みのことが多い。
  • 生物学的・心理学的・社会学的疼痛症候群=physical・mental=身・心
  • 心身医学=機能的=functional somatic syndrome
  • 夜間は深層心理が現れることが多い。くいしばる、肩や首に力が入ることで顎や肩に痛み、寝違え。睡眠障害、夜間頻尿が併発することがある。
  • 慢性痛は損傷が治癒した後の痛みなので「痛み」そのものが治療の目的だ。
  • 病歴を聴けば修復すべき損傷があるかないかは判断できる。
  • 「脊椎過敏症」はストレスが原因になっていることはよく知られている。棘突起に圧痛があるのだが原因不明の尾骨痛も同じことではないかと思う。

「症例」

3W前、足首を捻挫した。だいぶよくなったがまだ痛くて歩きにくい。
外くるぶしの周辺に3か所、圧痛点があったので局所麻酔を3㎖注射したらよくなった。腫れや内出血がないので固定が必要な損傷はないと判断した。局所麻酔は痛みの伝達を遮断するので悪循環を止める。血行をよくするので微小損傷にも効果がある。

「症例」

1週間ほど前よりお尻から下肢にかけて痛みがある。このような症状は今までになかったことだ。何も思い当たるできごとはない。「何かストレス的なことはないですか?」「はい、その日、そのストレスの件は解決しました。」解決した日の夜から、いわゆる坐骨神経痛が始まったのでしょう。ふしぎなことです。MRIで検査したらヘルニアがあったとしたらヘルニアのせいと診断されることでしょうが、なにも思い当たることがなくヘルニアになるって考えられないね。

昔、出張から帰ってくると痛く社長がいました。

「症例」

いわゆる五十肩も発症のキッカケがよくわからないことが多いものだ。
ちょっとした動きで伸張性収縮のことがあるだろう。顎関節症や寝違えのように夜間に始まることもあるだろう。












# by junk_2004jp | 2025-02-09 12:52 | うつ・不安・ストレス
2025年 02月 08日

ネオビタカインのパンフレットより(伸張性収縮、トリガーポイント)

伸張性収縮

  • ぎっくり腰;立ち上がるときの腸腰筋
  • むち打ち;胸鎖乳突筋、斜角筋
  • 膝痛;立ち上がるときや下り坂

など多くの筋痛が伸張性収縮だ。身構えなかった、不意の出来事、タイミングのずれなど
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トリガーポイント≒圧痛点≒阿是穴≒ツボ

  • 筋硬結
  • 痛覚の末梢性感作
  • 伸張性収縮、トリガーポイントは動物実験が困難
  • レントゲンやMRIには写らない。だから医師は理解しないことが多い。写っている異状が痛みの原因と思う。


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# by junk_2004jp | 2025-02-08 12:08 | MPS
2025年 02月 05日

専門家が情報弱者?


椎間板ヘルニア
突出した椎間板が神経を圧迫すると下肢に痛みが生じることがあります。症状は、急性の激しい腰痛や下肢痛です。症状が進行すると下肢の力が入りにくくなり、つまづきやすいなどの運動障害が起こります。また、稀ではありますが、馬尾と呼ばれる腰椎部の神経が、ヘルニアにより強く圧迫されると、尿や排便の障害を生じることがあります。 痛みやしびれ感などの症状は、腰の前屈動作(前かがみ)や椅子に座った時に強くなることがあります。診察では、あお向けに寝て膝を伸ばした状態で片方ずつ足を持ち上げていく下肢伸展挙上テストで下肢に走る痛みが誘発されます。レントゲン検査では椎間板や神経の描出が困難なためMRIによる検査が必要です。

日本脊髄外科学会 https://www.neurospine.jp/

上記の学会とは別の学会なのです。紛らわしい。リンクできませんでした。

椎間板ヘルニア
人口の約1%が罹患し、人口10万人あたり50人程が手術を受けるとの報告があります。椎間板ヘルニアの主な症状は、腰背部(こし)、臀部(おしり)、下肢(あし)のしびれや痛みなどです(ヘルニアの場所によって痛む部位が変わってきます)が、症状が進むと、足に力が入らない、つまずきやすくなるなどの運動障害が起こります。また、腰椎部の神経の束(馬の尻尾のように見えることから、“馬尾”と呼ばれます)が、ヘルニアによって強く圧迫されると、残尿感や便が出にくいなどの症状(膀胱直腸障害)が出ることもあります。痛みやしびれ感の症状は、前屈みで強くなることが特徴で、症状が強い人は、椅子に座ることも難しくなることがあります。

なんだか40年前の教科書を読んでいるようです。

本日、70歳代男性が大雪警報の中、遠方から友人の運転する車で来院されました。頚1回、腰2回ヘルニアの手術をしています。頚痛、腰痛、両下腿のしびれです。昨日、ある人(当院で治療)から情報を得て飛んで来たとのことです。インターネットはできないとのこと。圧痛点に注射してバイブレータを当てると軽くなったとのことでした。敦賀のあたりで大雪渋滞にあわずに帰られたでしょうか。


上記学会の見解と私の見解はちがいます。それぞれが自分が正しいと思っているのです。

「つまづきやすく」は腸腰筋などが使われていないからではないかな。高齢者になると実感できますよ。ヘルニアのせいではない。

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# by junk_2004jp | 2025-02-05 01:53 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾
2025年 01月 30日

「神経が圧迫を受けると痛みやしびれがでる」って本当ですか??

ホワイ ジャパニーズ ピーポ!

椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、胸郭出口症候群、梨状筋症候群、手根管症候群、上殿皮神経障害などがある。

正座の時のジンジンとした異常知覚と局所麻酔の注射を打った時などの知覚鈍麻~脱失の両方を「しびれている」と表現するので医師が混同していることがある。ジンジンは筋筋膜性疼痛症候群で、知覚鈍麻脱失はマヒだ。全く異なった生理学的状態だ。

マヒは電気活動が停止した状態で、腓骨神経マヒ、尺骨神経マヒ、ハネムーン麻痺、肩甲上神経マヒなどが有名だ。筋肉は独特の委縮が見られる。下垂手、下垂足。痛みはない。

筋筋膜性疼痛症候群は電気活動が盛んに行われている状態。

強く圧迫を受けるとマヒで弱い圧迫で痛み??圧迫の度合いで異なった生理現象が起きるワケ?

痛みの生理学、痛みの心理学を勉強すると「筋筋膜性疼痛症候群」に行きつく。

医師は神経圧迫で痛みやしびれが生じると思い込んでいるので、ヘルニアや脊柱管狭窄症では神経根が痛みの現場だと思うものだ。だから神経根ブロックや硬膜外ブロックをしたがる傾向にある。頚では重大な事故が起きることが全国で年に1~数例あるといわれている。

筋筋膜性疼痛症候群を知ることで神経根は痛みの通り道にすぎないことが理解できる。

筋筋膜性疼痛症候群は心理・社会的要素に影響を受ける。

ヘルニアや脊柱管狭窄症は健常人でも中高年になるとしばしば見られる。生理学上、理にかなった痛みの説明は不可能だ。

「神経が圧迫を受けると痛みやしびれがでる」って本当ですか??_b0052170_12262356.jpg
胸郭出口症候群
斜角筋などの筋筋膜性疼痛症候群でスマホ頚と思われる。姿勢に注意。
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梨状筋症候群
殿筋(大殿筋、梨状筋など)の筋筋膜性疼痛症候群、下肢に広がる。

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手根管症候群
正中神経マヒの説明は下の図、筋筋膜性疼痛症候群は上の図(ほとんどはこれ!)このように180°異なった病態を同じ病名にしている。おかしなことだ!
「神経が圧迫を受けると痛みやしびれがでる」って本当ですか??_b0052170_12264062.jpg
上殿皮神経障害
このような言い方が許されるのなら膝痛は伏在皮神経障害、五十肩は肩甲上皮神経障害、神経に問題があるという印象なんだが、筋筋膜性疼痛症候群だ。





# by junk_2004jp | 2025-01-30 13:03