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心療整形外科

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2019年 07月 07日

専門外科医への早期紹介を減らすことを推奨した



「専門外科医への早期紹介を減らすことを推奨した。」「先進画像検査の実施を制限することを推奨した。」

「なるべく脊椎専門医に紹介するな」「MRIを撮るな」といっている。脊椎外科医にとって屈辱的なことだ。

脊椎外科医の手術は次の2通りがあるが、どれも生理学的根拠があるわけでなく、成績も散々だ。

神経圧迫(椎間板ヘルニア、脊椎狭窄症)には除圧術

椎間板、椎間関節の老化変性、すべり症には固定術

過去百年間の腰痛にまつわる話題のほとんどは、実のところ整形外科的な理解および治療の話です。解剖的損傷を探すこと、そしてそれを治す方法を見つけようとしてきました。これは、非常に機械的な(mechanical)治療方法であり、多くの問題点を無視しています。そして実際のところ、この方法は効果がありませんでした。・・・かつての生物医学的腰痛モデルがプライマリーケアの段階において失敗であったことが、概ね判明している。
脊柱管狭窄のために除圧手術を受けた患者を7~10年後に追跡調査したところ、1/4の患者が再手術を受け、1/3が重度の腰痛を訴え、半数以上が2ブロック程度の距離も歩けないことが明らかになった。

腰痛治療で腰椎固定術を選択した労災補償請求中の被験者725例のうち、驚くことに64%は術後1年以上経過しても依然として休職中であった。復職して1年間継続して働いていた被験者は6%しかいなかった。

腰痛の“損傷モデル”は、70年以上にわたり医師および一般の人々の考え方を支配してきた。それによって、大部分は良性である症状が恐ろしい疾患へと変容してきた。非常に費用のかかる現代の腰痛による活動障害の危機は、このモデルと切っても切れない関係がある。
いくつか国々では損傷モデルからゆっくりと脱却している。しかし米国では今も腰痛に関する時代遅れの考え方から抜け出せずにいる。先へ進むべき時である。

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# by junk_2004jp | 2019-07-07 00:45 | Comments(0)
2019年 07月 06日

慢性痛のほとんどは筋筋膜性疼痛症候群

リウマチ、痛風、幻肢痛、帯状疱疹後神経痛などを除いてほとんどの慢性痛は筋筋膜性疼痛症候群(MPS)だ。

逆の言い方をすれば「筋筋膜性疼痛症候群は慢性化しやすい」

急性痛は「筋筋膜性疼痛症候群+組織損傷(ケガ)」の可能性がある。組織損傷の治療と痛みの治療は別問題と考えるべき。組織損傷(ケガ)が治っても痛みが続く可能性があるので、痛みの治療は早期より積極的の行うべき。

MPSについて教育を受けていない医学部生は、卒業後もその存在を知ることなく診療を行うため、現実には多数存在しているMPSの患者たちを前にしながら、正しい診断、治療が行えないのである。臨床医がMPSに無関心であることによってもたらされる弊害として重要なことは、TPがもたらす疼痛に対して他の疾患の診断が下されることである。

Patrick Wall

多くの医師たちは、局所性の原因がない局所性の痛みはありえないと思い込んでいる。したがって、局所性の原因を証明できないので病気は存在しないと結論する。これは、赤ん坊から沐浴水を独断的に放ることと同じである。この病態については、検討に値する筋の通った仮説がある。たとえば、脊髄内の少数の運動ニューロンの興奮によって、興奮性が高まった領域にピーンと張った帯が生じる。そして、この領域が感覚を生じるというものである。実際には、原因がないこの痛みは、医師たちがそれを観察したことを認めているのに、英国では正しい病名で診断されていない。

日本でも英国でも筋筋膜性疼痛症候群(MPS)について医師は教育を受けていないので、正しい診断ができない。

正しい診断ができないので治療ができない。

筋肉の痛みに関して研究している臨床医や生理学者はとても少ない。

⭕️半年前、大学病院で腰椎間板ヘルニアの手術をするもよくならない。もちろん、椎間板ヘルニアが神経を圧迫しているので痛いのではない。お尻や腓腹筋にできた筋筋膜性疼痛症候群だ。圧痛点にシラミつぶしの局所麻酔を注射すると、一挙に軽快した。1週間後、良好。

⭕️1ヶ月前より、大腿裏面に痛みあり、3ヶ所の病院で検査を受けるも原因がわからないといわれた。硬膜外注射を受けるもよくならなかった。もちろん筋筋膜性疼痛症候群(MPS)で圧痛点を注射するとすぐに改善した。

⭕️一年前、歩行中、自動車がぶつかる。両手の4、5指のしびれが続いている。いろいろ検査をしたが分からなかった。(この患者さんはぎっくり腰の治療に来院、ついでに指のしびれを相談)
転倒したとき、手をついた。前腕屈筋に圧痛あり。筋筋膜性疼痛症候群だ。手をついて倒れた時に受傷したのだろう。
圧痛点に注射をして、手を振るようにしたら、しびれは一時的に改善した。知識さえあれば画像診断は不要で早期に治療ができる。治療しないと1年後にも症状が続いている。

⭕️脊柱管狭窄症による痛みというのも私は誤診だと思っている。もちろん筋筋膜性疼痛症候群だ。頚椎性神経根症も誤診で筋筋膜性疼痛症候群だ。医師が筋筋膜性疼痛症候群を知らない弊害はとても大きい。


# by junk_2004jp | 2019-07-06 17:33 | Comments(0)
2019年 06月 30日

首のケガは他の部位とちょっと違うのか

  • 50歳代、主婦、5歳のとき停車中の車でダンプに追突される。意識不明となり病院にいくも意識がもどり帰宅する。以来、ずーっと頚痛が続いていて、現在は広範囲に痛みがある。痛くない自分が想像できない。線維筋痛症。
  • 6年前、自転車同士の衝突。以来頚痛が続いている。
  • 2年前、寝ぼけて椅子から転げ落ちる。以来頚痛が続いている。
  • 5年ほど前、夫の運転する車が電柱に衝突。以来頚痛に悩んでいる。
  • 2年前、自転車で転倒、以来頚痛が続いている。
  • 1ヶ月前、自分の釣り船が暗闇で岸壁に衝突し転倒、頚痛が続いている。
  • 数週間前、ドライブスルーで停車中の助手席、本を見ているとき追突される。右の斜角筋に圧痛、右腕のしびれなど斜角筋のMPS。

下の二例は最近のケガで積極的にトリガーポイント注射などをしていて、経過はよい。

クビのけが、いわゆるむち打ち状態とでも言おうか、は慢性痛に移行する可能性が高いように思う。

画像診断ができないので、新鮮時に将来の経過を判断できない。保険をかける意味で早期にトリガーポイント注射など積極的に治療すべきか?

古くなったケースでも効果はあるが、なかなかスッキリとならないものだ。



# by junk_2004jp | 2019-06-30 11:18 | Comments(0)
2019年 06月 27日

DIAMOND online

医療ジャーナリスト・木原洋美さんがインタビューでダイヤモンド・オンラインに書いてくださいました。









# by junk_2004jp | 2019-06-27 02:07 | Comments(1)
2019年 06月 26日

医師のレベルをアップするには(間違った知識のループ)

筋骨格系の痛みに対して(他の分野は知らないが)医師のレベルは驚くほど低い。とくに、それを専門としている整形外科医において。

なぜそうなったのか?私は教育の問題だと思う。

間違った教育を受けたのではないか。10年もやっておれば、間違いに気づかなければいけない。

「椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症では神経根の圧迫で痛みやしびれが生じる」これ間違い。そんなことは絶対にない。

すべり症、椎間板の狭小化、骨棘形成、分離症が痛みの原因になることは絶対にない。

最近の症例を3つ

⭕️ 20歳、半年前、バイトで重いものを持つ仕事をしてより、腰痛。特に座位が辛い。いくつもの病院を受診して、レントゲンや、MRIを撮るも原因がわからないとのこと。途方に暮れているところ、看護師の「トリガーポイント」とのアドバイスを受ける。検索をして当院を受診。

持参の画像を見る必要もなく、腰にできた圧痛点2〜3箇所に0.5%メピバカイン(局所麻酔)を計3〜4mlを注射した。すぐによくなった。経過をみる必要はあるが、原因が分からず途方に暮れる必要はない。画像検査の必要はない。飲み薬の必要もないと思う。

原因は慣れない仕事で重いものを持ったということ。そのために筋肉が張っているのだ。

⭕️ 2W前、急に尻から下肢にかけて強い痛み。某公立病院、入院。椎間板ヘルニアということで治療を受けるも改善せず。退院のその足で当院受診(知人のアドバイスで)。

下肢にできた数カ所の圧痛点に前述の局所麻酔を注射した。すぐに痛みがとれた。

下肢の筋肉が攣ったのだろう。ヘルニアが有ろうが無かろうが関係ない。

⭕️ 40歳代、女性、ストレスケア科、整形外科、呼吸器内科を受診中。

過去に痛みのため歩行困難になり「脊柱管狭窄症」と診断を受けたことあり。昨年は腰椎椎間板ヘルニアで入院。

頚痛はストレートネックといわれている。呼吸器内科は咳。

現在は2W前にぎっくり腰になり、腰からお尻にかけて痛む。頚痛背痛もあり。

これだけの病歴を聞いてすぐに思いつくのは「ストレスによる筋痛症」。咳もそうなんでしょう(咳喘息?)

トリガーポイント注射とサインバルタで経過良好。

アダルトチルドレン(不仲の両親、怖い親など、小児期にアンテナをいっぱい立てて育つ)のような感じ。

脊柱管狭窄症も椎間板ヘルニアもストレートネックも、画像でそう見えるのだろうが、それが痛みの原因ではない。


臥床安静の推奨の減少、可能な限りの画像検査の削減, 医療関係者に変化するよう説得(FILE89)

過去百年間の腰痛にまつわる話題のほとんどは、実のところ整形外科的な理解および治療の話です。解剖的損傷を探すこと、そしてそれを治す方法を見つけようとしてきました。これは、非常に機械的な(mechanical)治療方法であり、多くの問題点を無視しています。そして実際のところ、この方法は効果がありませんでした。・・・かつての生物医学的腰痛モデルがプライマリーケアの段階において失敗であったことが、概ね判明している(FILE89)




# by junk_2004jp | 2019-06-26 03:08 | Comments(0)
2019年 06月 23日

80歳の成長痛

5歳、女児、両親、7歳の兄。3年ほど前より、主に夜、時々両下肢がしびれるという。普段は元気なことが多い。

「家庭環境の変化(弟ができた、母親が仕事を始めた)があるような時などは特にそうです。ですから、子供の訴えを無視せずに、積極的にスキンシップをはかる事も大切なことです。」

もちろん、演技ではなく実在しているのでしょう。


次に診た患者さんは、80歳、女性。以前からの当院で診ています。少し前までは膝痛で通院していましたが、先日より激しい腰痛になりました。寝起きの動作がとても困難です。今は膝痛は全くありません。

レントゲンを撮ってほしいとのことでした。

背骨の叩打痛はありません。圧迫骨折はないように思います。

私は以前から診ていますので、大体の見当はついています。

「どうなったのでしょうか?」

「成長痛ですわ。まだまだ成長過程なんでしょう(笑)。」

患者さんは理解できたかどうか分かりませんが、小児の成長痛と同じようなメカニズムなんでしょう。

レントゲンは椎間板は皆ぺしゃんこに潰れていますが、そんなことは伝えません。「特に異常なないですよ。圧迫骨折もみあたりませんね。」

どんな痛みも大なり小なり、「小児の成長痛の要素」があるものです。

生物・心理・社会的疼痛症候群といわれています。

圧迫骨折の初期なら、「生物学的要素」が大きい。この症例の場合は「心理学的な要素」が強いのでしょう。

「心理学的要素」が強い痛みほど激しい痛みのことが多いものです。抑制の効かない痛みなのですから。

もちろん演技ではなく実在する痛みなんでしょう。

患者さんを説得するより、不安を与えない、必ず治ることを保証することです。

次の症例

40歳代、女性。2ヶ月ほど前より、特に誘引と思われることがなく、頚痛〜左肩痛。

「頚椎4/5間が狭くなっていて、そこで神経が圧迫を受けているのでしょう。」と整形外科でいわれています。

整形おとくいの「頚椎症性神経根症」という誤った概念です。美智子もと皇后も一時そのような報道がありました。

「なにかストレスはありませんか?部所が変わったとか・・・」

4月から部所が変わることが多いのでそのように質問しました。

やはり部所が変わっていて、そのころより痛みが出てきたようです。

もちろん筋筋膜性疼痛症候群です。圧痛点を注射して動かすことで痛みはとても改善しました。

人間関係なのか仕事の責任なのか詳しいことまでは私の外来では追求できませんし、その解決法まで示すことはできませんが・・。

「心理・社会的疼痛症候群」




# by junk_2004jp | 2019-06-23 11:28 | Comments(0)
2019年 06月 22日

筋筋膜性疼痛症候群の治療は大病院(大学、公立など)には不向き

筋骨格系の痛みの大半を締める筋筋膜性疼痛症候群の診断や治療はちょっと特殊だ。だから、大学病院や県立病院などの大病院にとって不向きだ。

このような病院は医師を養成する役目もあるので困ったものだ。

なぜかというと

他の多くの疾患は検査をしてその結果から診断をして治療をするという手順になる。

筋骨格系の痛みの場合、腰という臓器が、膝という臓器があるわけではない。

手順は次のようになる

1. 除外診断
その痛みは悪性腫瘍、感染症、リウマチ系、痛風系ではない(特異的疾患、明らかな病理学的異常)。画像診断、血液診断の意味は除外診断にある。

2. 積極的診断
その痛みはどのような体勢や環境で強くなったり弱くなったりするのか。圧痛点を調べるのは積極的診断だ。

3. 治療的診断
その痛みに対して***こう治療した結果、どのように変化したか。

注意しなければならないのは、構造破綻と痛みの関係だ。

構造の治療と痛みの治療は別の問題ということ。椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄、半月板損傷、肩板損傷など中高年になると健常者にも頻繁に見られるものだ。

だから、画像診断は痛みの診断において除外診断の意味しかない。

「大病院でしっかり検査してもらう」は裏目にでる。

筋骨格系の痛みの患者さんはとても多い。慢性痛患者は2300万人といわれている。ほとんどの人は多数の部位に痛みをもっている。

重要なのはホスピタリティーなのだ。

市井の鍼灸師、柔道整復師、私のような開業医が得意とするところだ。ところが大学では私のような医師は養成できない。

大学病院などのアカデミックな雰囲気とちょっと違う。

大学教授が私のような治療をする図が想像できない。

悪性腫瘍、複雑な骨折の治療、人工関節、脊髄麻痺、末梢神経麻痺などが大病院が適している。

ドクターXに憧れるのなら、大病院で上記のような疾患の治療になる。ドクターXは痛みの治療には不向きだ。

次のようなメールや外来患者さんは毎日のことだ。これらは診断が間違っている。慢性化した筋筋膜性疼痛症候群だ。

長年の腰痛で痛みが取れず診察の結果、脊柱管狭窄症で昨年X月にL5、今年Y月にS1の徐圧手術を受けましたが、坐骨神経に痛みが出て、1時間も座っていられません。

昨年X月頃にMRIの検査で腰椎すべり症と診断されました。左側の臀部から足にかけて痺れがあり止まるとまた普通に歩けると言った状態が続いて現在は右足にも時折痺れが出ております。整形外科の先生からは我慢できない状態ならば手術になると言われましたが・・・・

原因は重力Gしかありえない。他の条件が同じと仮定して、月で生活すればこのような痛みは起きなかった。

ストレスは喰いしばりや固まった姿勢のため痛みやしびれが生じる。また痛みの認知する閾値の低下が起きるかもしれない。

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ストレートネック、丸まった肩、前傾姿勢、骨盤の歪みなどは痛みの原因ではなく、筋肉の短縮の結果だ。

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# by junk_2004jp | 2019-06-22 03:04 | MPS | Comments(1)
2019年 06月 21日

専門医が慢性痛を作っている!

慢性痛の定義

治癒に要すると期待される時間の枠組みを超えて持続する痛み、あるいは進行性の非癌性疾患に関する痛みである。

① 急性痛から慢性痛に移行したもの
  
  痛みの悪循環が続き約3ヶ月で慢性痛になるといわれている。
  不安傾向の強い人はもっと早期に慢性痛になるだろう。

② 最初から慢性痛(もともと痛覚が過敏な脳)

慢性痛とは
中枢性感作
神経可塑の狂乱
火災報知器が過敏になった状態

下行性疼痛抑制系の機能低下
長期増強(痛みの記憶)
時間的、空間的加算(痛みが広がっていく)
脳の活動部位の変化(側坐核→扁桃体)

痛みの治療と構造の治療は別問題で、痛みの治療は早期から積極的に。構造の治療はいつでもできる。

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症例

① 3ヶ月前草むしりをしてからか、右お尻から下肢の裏側に痛みあり。MRIで脊柱管狭窄症とすべり症といわれた。

② 半年前の出張中の朝起きたとき、首が痛くて動かせない。レントゲン、MRIで5/6が狭くなっている。なるべく首をうごかすな。

③ 草刈りのあと、股関節痛。股関節唇の障害といわれた。

このようなことはいっぱいある。

わが業界の恥をさらすようだが、専門医でこのレベルなんだ。とにかく、どうして痛みが生じるのか、なぜ長引くのか知らない。

レントゲンやMRIをとって診療の格好をつけて、とりあえず診療費ももらえる。

病態生理に関する事実無根の概念を患者に押しつけ、治療に携わる医師の私的見解を患者に披露する複雑な治療行為の1要素である。患者はこれらの診断によって永遠に変えられるが、良いほうに変えられることはあまりにも少ないと博士は主張した。(FILE166)

臥床安静の推奨の減少、可能な限りの画像検査の削減, 医療関係者に変化するよう説得(FILE89)

わが業界は、もっとも普遍的な「筋筋膜性疼痛症候群」という病名も知らない。だからそこに到達することは決してない。

生理学者Patlick Wall

多くの医師たちは、局所性の原因がない局所性の痛みはありえないと思い込んでいる。したがって、局所性の原因を証明できないので病気は存在しないと結論する。これは、赤ん坊から沐浴水を独断的に放ることと同じである。この病態については、検討に値する筋の通った仮説がある。たとえば、脊髄内の少数の運動ニューロンの興奮によって、興奮性が高まった領域にピーンと張った帯が生じる。そして、この領域が感覚を生じるというものである。註1)実際には、原因がないこの痛みは、医師たちがそれを観察したことを認めているのに、英国では正しい病名で診断されていない註2)。




# by junk_2004jp | 2019-06-21 13:44 | Comments(0)
2019年 06月 19日

いまだに腰痛の解剖学的発生部位を探している研究者もいますが、そのような研究はおそらく役に立たないだろうという意見が大半です。

私のHPのトップより下記の抄録が読むことができます。

腰痛の手術は除圧と固定ですが、どちらも科学的根拠、統計学的根拠はありません。

手術によりプラシーボ効果は期待できますが(儀式的効果)、再発することが多い。手術という外傷の痛みが加わってより複雑な痛みになることがある。

研究チームは、東京都板橋区と和歌山県日高川町の50歳以上の住民計2000人以上を対象に、関節をX線で撮影するなどして調べた。変形性膝関節症と診断されたのは男性54%、女性75%、変形性腰椎症は男性81%、女性68%に上った。このうち痛みがある人は、男性の2~3割、女性の約4割にとどまった。(毎日新聞 2006年6月12日 20時12分)
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医学界全体の腰痛に対する広範な意識改革が必要である。(FILE248)

腰痛に屈するな :オーストラリアで行われた独創的なマルチメディアキャンペーンは、腰痛に対する一般社会と医学界の態度を転換できることを示している。ビクトリア州における広報キャンペーンは、腰痛についての単刀直入な明確なメッセージを伝え、驚くほどの効果を上げた。(FILE170)

腰痛に対する態度の根本的な改革がなされるまでには、長い過程を要することとなるだろう。(FILE98)  

病態生理に関する事実無根の概念を患者に押しつけ、治療に携わる医師の私的見解を患者に披露する複雑な治療行為の1要素である。患者はこれらの診断によって永遠に変えられるが、良いほうに変えられることはあまりにも少ないと博士は主張した。(FILE166)

脊柱管狭窄のために除圧手術を受けた患者を7~10年後に追跡調査したところ、1/4の患者が再手術を受け、1/3が重度の腰痛を訴え、半数以上が2ブロック程度の距離も歩けないことが明らかになった。(FILE121)

臥床安静の推奨の減少、可能な限りの画像検査の削減, 医療関係者に変化するよう説得(FILE89)

誤った思いこみの修正という方法を組み合わせることで、腰痛はうまく治療できるという確信が高まりつつある。この種のコンセンサスは5年前には存在しておらず、これは、研究および医療方針の進歩への大きな一歩を反映したものであり、それは同時に、科学的証拠が蓄積されつつあることをも反映している。(FILE89)

いまだに腰痛の解剖学的発生部位を探している研究者もいますが、そのような研究はおそらく役に立たないだろうという意見が大半です。(FILE89)

過去百年間の腰痛にまつわる話題のほとんどは、実のところ整形外科的な理解および治療の話です。解剖的損傷を探すこと、そしてそれを治す方法を見つけようとしてきました。これは、非常に機械的な(mechanical)治療方法であり、多くの問題点を無視しています。そして実際のところ、この方法は効果がありませんでした。・・・かつての生物医学的腰痛モデルがプライマリーケアの段階において失敗であったことが、概ね判明している(FILE89)

医師による忠告が、腰痛、その病因、治療および予後について非現実的で有害な考えを助長していることがしばしばある・・(FILE185)

正常な脊髄後根を牽引しても痛くない(FILE134)

過去50年間の主な腰痛予防戦略は完全な失敗だという。(FILE141)

専門外科医への早期紹介を減らすことを推奨した。・・・非生産的な診療方法をやめるよう、医師を説得する一番良い方法は何だろうか。(FILE210)

腰痛の考え方を変えて、その影響を軽減(FILE204 FILE205)      

医師らは時代遅れの考え方に固執している? 伝統的な医学的仮説は完全に一蹴された。(FILE147)

欠陥のある時代遅れの損傷べースのモデルの 代わりに なる、腰痛および腰痛管理の状況に応じた、生物心理社会的モデルの作 成において重要な役割を果たした。(FILE218)

この種の病態に対する適正な手術の適応について、ますます謎が深まった。(FILE139)

皆さんは患者の態度や意識変革によって活動障害を回復させることができますが、それは皆さん自身が可能であるという信念と態度を持ったときにだけ叶うものです(FILE235)

「60年間,我々は“腰部損傷”という概念とともに生きてきました。それはあまりにも欠陥が多く,もはや正当化することはできません。その上,医原性なのです。我々にこれ以上の研究は必要なく,この概念はもはや有用性を失っています」。(FILE276)

職場における身体的因子が腰痛および他の一般的な筋・骨格系障害の最も有力な原因であるという、すでに時代遅れになった科学的仮説を蘇らせようとしている。しかし、今や、この時代遅れの仮説を捨てて、明らかとなった科学的データと合致する新しい解釈へと移行する時であろう。(FILE287)

20世紀のほとんどの期間にわたり、医療の主流にいた医師らは、腰痛患者に、疼痛を引き起こした活動を中止し、疼痛 が消失するまで休息するようアドバイ スした。このストラテジーは、有効性が 一度も証明されたことがなく、今日の西洋社会における腰痛による活動障害の重大危機を引き起こす原因となった。 (FILE287)

それは腰痛教室で誤ったメッセージを患者に伝えたためなのだろうか?”とノルウェーの研究者は疑問を投げかけている。過去の多くの腰痛教室は、腰痛の伝統的な捉え方にどっぷり浸かっていた。(FILE304)

腰痛に関するもう一つの伝統的な仮説も、ここで絡んでくるだろう。時代遅れになった、成人の腰痛の“損傷モデル”の中心的見解の一つに、腰痛は職場等における身体的負荷および身体的暴露が主な原因であるというものがあった。(FILE336)

この研究は脊椎治療に関する中心的仮定(訳者注:誰もが疑がっていない合意事項)に異議を申し立て、専門医が治療方法を大きく変えるよう勧めている。(FILE281)

我々の腰痛に対する認識が今、根本的な修正を迫られている。その背景にあるのは、高齢社会の到来、医療費の高騰、「不適切な医療」の存在、患者意識の向上、そして支払い側の危機感である。(FILE371)

頸椎固定術が椎間板切除術単独より優れていることを示した無作為対照比較研究がないばかりでなく、頸椎椎間板切除術が保存療法より優れていることを示した無作為研究もありません」と、Nachemson博士は述べている。(FILE327)

他の因子を無視して脊椎の構造的な異常にのみこだわる医師は、そのことによって患者を危険にさらしているのだと示唆する。(FILE386)

それらの医師は腰痛を急性損傷と解釈し、患者に数日間、数週間そして数ヶ月間の臥床安静を命じ、他のいい加減な治療法や考え方を患者に無理強いした。彼らは活動に対する恐怖、再損傷に対する恐怖、そして身体的ストレスや労働に対する恐怖を植え付けた。この分野は長い道のりをたどってきたのである。・・・過去10年間における腰痛研究の進展によって達成された特筆すべき成果は、慢性腰痛についての伝統的な見方が覆されたことであった。・・・厄介な慢性腰痛の説明に大きな変化が起きている。 従来の重症慢性腰痛の生物医学的見解は多くの場合、脊椎の個々の病理学的変化や非連続に起きる脊椎症状の集合が、健康状態および行動面の問題によって複雑 化したものであった。・・・腰痛の正確な見方は、ほとんどの医療機関、企業、行政機関、および障害補償や杜会保障制度にまだ浸透していない。(FILE388)

腰痛予防に関する誤解は現代文化に広く深く根を下ろしている。(FILE389)

1ドルの教育パンフレットが他より $200~$300安い費用で同様の長期 結果を示したという事実は、最低ラインを見ているマネージドケアの管理者にとって説得力があることを示した。(FILE395)

腰痛疾患の性質に関する根本的な誤解が存在するのではないだろうか。(FILE409)

オーストラリアのビクトリア州のキャンペーンが、一般の人々および医療関係者の腰痛の捉え方を変化させることに成功したことを指摘した。(FILE411)

この割合は現在下がり続けていて、神話がばらまかれて、少数の人の利益になるが多くの人の不利益になるような不名誉な時代は終わった。不利益をうけたある人たちは、手術の結果、明らかにいっそう悪くなった。・・以前この手術(ヘルニア手術)を熱烈に支持していたマイアミ大学は、今ではこの手術をやめて、厳密なリハビリテーションのプログラムを採用している。(FILE417)

ノルウェーの研究では、集中的な運動療法と行動療法の両方を行った。患者には、現代医療に依然として浸透している腰痛に対する慎重な対処法を気にしないよう指導した。 患者には腰を痛めることを心配しないように指示した。通常の活動を再開しても脊椎には全く害がないことを患者に説明した。そして、自由に腰を動かすこと、 すなわち、前屈みになったり重い物を持ったり、自然にかなったやり方で腰を使うよう奨励した。被験者はこれらの指示を強化するための漸進的な運動療法と集 団療法に参加した。(FILE412)

椎間板ヘルニアではビデオを見た患者はパンフレットを読んだ患者よりも手術の実施率が31%低かったのです。さらに手術の実施率が低かったにもかかわらず、ビデオ群の治療成績は、パンフレット群とまったく同じでした(FILE282)

現代社会の腰痛に対するアプローチを依然として支配している流行遅れの「損傷モデル」についても論じている。(FILE423)

多くの研究者は、損傷モデル自体が欠陥のある時代遅れの考え方だと信じている。ほとんどの腰痛は、特定の損傷組織に原因があるわけではない。・・・・・・・・・・・脊椎は非常に強力な適応性のある構造をしている。(FILE427)

臥床安静は、ほとんどの疾患の医学において、治療法としてはおおむね見捨てられている。多くの点で、治療としての臥床安静は、過ぎ去った時代の遺物である。臥床安静は、腰痛および坐骨神経痛の治療法としては徐々にすたれていくだろうと予測する人もいることだろう。(FILE100)

最近の欧州のエビデンスに基づくガイドラインは、脊椎固定術を非特異的慢性腰痛の治療に用いるのは例外とすべきだと提唱している。(FILE449)

運動がもたらす効果に関しては意外とも言えるエビデンスが得られている。約200例を対象とした研究から,疼痛持続期間と継続的就労不能期間は安静臥床群で最も長いという結果が示されたのである。 (FILE457)

説得力のある科学的エビデンスによ って、損傷モデルを支持する人々の考え方の誤りが指摘されている。しかし長年抱いてきた腰痛に対する考え方を変えさせ、ベテランの臨床医の診療を 改めさせることは、いらいらするほど時間のかかる大仕事である。(FILE459)

いくつか国々では損傷モデルからゆっくりと脱却している。しかし米国 では今も腰痛に関する時代遅れの考え 方から抜け出せずにいる。先へ進むべき時である。(FILE460)

中間報告によると、認知行動療法に割り当てられた患者は、段階的運動または併用療法を行った患者と同等の良い結果であった。(FILE482)

これらの結論から次のことがいえる。画像診断の解釈にはいたるところに落とし穴があり、少なくともある症例においては脊椎の異常所見はまったく偶然見つかったもので、痛みの原因ではないということだ。さらに,たとえ最高の画像診断機器を使ったとしても、筋肉のけいれんや靭帯の損傷を診断することはできない。これらは痛みの原因となりうるし、これらが原因で腰痛になった人は必ずいるだろう。(FILE485)

博士の主張によれば、通常は、腰痛の評価と治療が患者の腰痛問題への対処を手助けする手掛りになることはない。それどころか、たいていは、病理学的異常を探すための見当違 いの検査や、腰痛の因果関係に関するまだ証 明されていない理論の押し付けに力が注がれる。患者は多くの場合、有効性の明らかでな い治療を受けた挙句、自分には将来さらに問 題を引き起こす可能性のある基礎疾患があるという感情を抱く結果になる。(FILE489)

身体的負荷が椎間板の健康に悪影響を及ぼすどころか、むしろ健康を増進することに気づいた。(FILE494)

医師はその腰痛を、新たな所見と推定されるMRI上の構造的異常、すなわち線維輪の断裂、椎間板の突出、終板の変化に起因していると推測することが、ままある。その結果、推定された病因の治療につながる手順が実行に移される。しかしこの診断過程は大抵無駄な骨折りになる。(FILE500)

腰痛治療で腰椎固定術を選択した労災補償請求中の被験者725例のうち、驚くことに64%は術後1年以上経過しても依然として休職中であった。復職して1年間継続して働いていた被験者は6%しかいなかった。(FILE503)

腰推固定術は現在米国で行われる全ての脊椎手術の約50%を占めるが、これらの手術を支持する科学的または臨床的エビデンスは得られていない。(FILE506)

”椎間板に起因する疼痛”を診断カテゴリーとすることの妥当性について疑問を呈した。(FILE507)

多くの患者と外科医が抱く、大きな椎間板へルニアを切除しなければ破減的な神経学的症状の結果を招くことになるであろうとの懸念は、全くの杞憂である」。Carragee博士は、「手術を受けるか受けないかの選択はつまるところ患者の好みの問題になる」と述べている。(FILE510)

Turk博士は、慢性腰痛の治療において、手術、オピオイド、神経ブロック、脊髄電気刺激法および植え込み型薬剤注入システムといった広く行われている腰痛治療は心理療法を含むリハビリテーションプログラムよりも費用がかかり、効果は小さいことが多いと指摘している。(FILE511)

新規研究において脊椎固定術を選択した (大部分は “椎間板に起因する” 腰痛のため) 1,950例の活動障害のある労働者のうち、固定術の2年後に63.9% は就労できない状態にあり、 22%は再手術を受け、 12%は重大な術後合併症を有していた。(FILE512)

固定術は認知行動療法を取り入れた体系化されたリハビリテーションプログラムよりは有効性が低いと考えられる。(FILE518)

リフティング設備の有無にかかわらず、背部痛あるいはその結果としての身体機能障害の予防法として、仕事技術のアドバイスやトレーニングを支持するエビデンスは存在しない。(FILE519)

これらの結果は、慢性疼痛が脳機能全面に広く影響を与えることを明示している。そして、DMNの崩壊が慢性疼痛に伴う認知および行動障害の根底となっている事を示唆している。(FILE521)

恐怖、過度の関心、および不安といった心理社会的因子は、疼痛障害を誘発、悪化させる (FILE522)

今回の研究から得られた経験によれば、そういった介入は人間工学的な問題や安全面の問題の解決に留まらず、職場における心理社会的問題の解決にもつながる(FILE524)


# by junk_2004jp | 2019-06-19 13:53 | 慢性痛 | Comments(0)
2019年 06月 07日

不安を煽る医師たち(このままでは大変なことになりますよ)

「軟骨がほとんどない」
「軟骨がボロボロ」
「骨壊死がある」
「椎間板がぺしゃんこ」
「ヘルニアがある」
「脊柱管狭窄が神経を圧迫している」
「腰椎がすべっている」
「将来歩けなくなる」
「尿の垂れ流しになる」

動かすことが元気な人生を送ることのキーポイントだ。

膝痛や腰痛・下肢痛に対して、レントゲンやMRIを安易に撮る。

そしてそこに写っている異常が痛みやしびれの原因だと説明し、将来の予測を述べる。そして不安を煽る。

毎日頻繁に見られる。この医師たちをこのまま放置すると大変なことになりますよ。

痛みがどうして起きるのか。


痛みがどうして慢性化するのか。





考える脳をなくした医師たち。不安を与えるとどうなるか考えない医師たち。

先日の症例

⭕️2年前、鞍掛から転落した70歳代男性。

A病院ではリウマチと診断、抗リウマチ薬。よくならない。B病院、脊柱管狭窄症と診断。よくならない。

当院受診、両下肢にできた圧痛点数カ所に局所麻酔を注射すると、すぐに歩行が軽くなり笑顔になった。筋筋膜性疼痛症候群だ。

⭕️5ヶ月前から右膝痛、立ち座りの仕事。病院ではMRIで骨壊死を指摘されている。

内側広筋、外側広筋や鵞足部、裏側の腓腹筋などかなり広範囲の筋肉に圧痛。多数の圧痛点に局所麻酔数ミリリットルを注射した。その場で痛みはとれた。筋筋膜性疼痛症候群だ。

⭕️半年ほど前、長時間胡坐。階段を上るときだけ、両方のお尻にいたみ。MRIでかなり重症の脊柱管狭窄症で将来排尿排便障害がおきるかもしれないので手術が必要だといわれた。この患者さんかなり医師の言葉を信じているので、どうなりますか。

脊柱管狭窄症が原因で膀胱直腸障害になった症例をみたことも聞いたこともない。百歩譲って、もしそうならば、検診で早期発見早期治療ということになるのだが。

長く胡坐でお尻が痛いという患者さんにどうしてMRIが必要なの?




# by junk_2004jp | 2019-06-07 13:39 | Comments(2)