2004年 11月 23日
ヘルニアや腰痛の従来の説明に対して疑問をもつには、ある程度の基礎的な知識が必要です。患者さんが基礎的な知識を持っていることは少ないので患者さんが疑問を持つことはあまりないでしょう。 整形外科医や医療従事者には基礎的知識はあります。整形外科医で従来の説明に何の疑問も持たない人がいるはずはありません。 神経根部にいかなる理由を付けて責任を求めても、圧痛点の説明はできないし、本を読んだだけで治る人がいたり、手術をしても治らない人がいたりする事実をうまく説明できないのです。 インターネットの掲示板をみているとよく言われる言葉は「ヘルニアはいろいろな治療がある。自分にあった治療法をみつけよう。」これは一見バランスのとれた意見のように見えますが、医師が診察室で患者さんに言ったとしたらどう思われますか。 次のようなメールをいただいたことがあります。私がすべてをクリアカットに説明できるはずもありませんが、臨床経験、臨床所見、文献検索、生理学的考察、体験談、民間療法などを総合的に考えると現在のところ私の主張とならざるを得ないのです。 http://junk2004.exblog.jp/d2003-12-12 先生のホームページをみて大変参考になったばかりかいままでもやもやしていた事柄がすっきりいたしました。特にMRI所見と症状・病態との関係が必ずしも一対一対応しない点につき、やはりそうであったか!と気が楽になりました。さまざまな書籍、先生方のお話を聞くよりも勉強になりました。どうもありがとうございました。 先生のHPを拝見していままですっきりしなかったことがよく理解できるようになりました。大学で教えられることと実地の現場があまりに乖離していて何をよりどころに治療していけばいいのか迷っていたところでした。 はじめまして。当方、B県のC整形外科医院の理学療法士をしております、Aと申します。先生のHPを拝見させていただきまして、普段疑問に思っているところを洗いざらい解決するように感じ、うれしさでメールを送らせていただいた次第であります。先生の集められた文献は、ぜひとも多くの痛みに悩む方々に参考にしていただきたいと考えております。 #
by junk_2004jp
| 2004-11-23 01:42
| ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾
2004年 11月 22日
痛みやしびれ(神経原性麻痺のことではないですぞ)に対して画像診断は無意味である。(悪性腫瘍、骨折、感染症の除外診断の意味はある) 画像診断は痛みや痺れに無意味であるをいう時にはこのように但し書きをしなければならないのがややこしいところである。これはもう自明の理であるにもかかわらず、いまだに信奉している人がいることは驚きである。 そのようなことを言っている医師は看護師を雇用するときMRIやレントゲン所見を履歴書に添付してもらわなくてはいけません。分離症やすべり症があるのなら雇用すべきでないかもしれません。またヘルニアの有無も検査しておくべきでしょう。労働のためヘルニアになったといわれるかもしれませんから。画像所見のある人は看護師として雇用するのは不適当かもしれません。 お見合い写真にも添付してもらったほうがよいかもしれません。 保険加入のときも画像所見の有無は考慮されるべきでしょう。 これらはブラックジョークです。人権侵害ですね。画像所見と痛みは無関係です。 「画像所見と痛みは関係ある。」と主張するなら、看護師を雇うとき検査をして、所見がある場合はそれに見合った労働環境にすべきでしょう。 患者自らが先頭にたって「痛みやしびれの原因を構造上の欠点にするな」というキャンペーンをすべきでしょう。上記のようないわれのない差別が生じることも考えられなくもないからです。 #
by junk_2004jp
| 2004-11-22 11:53
| 慢性痛
2004年 11月 21日
今日のファイルより ☆誰か、もっと腰痛の理論を ☆ジョージア州の最新研究は、椎間板に起因する腰痛の診断と治療の不確実性を強調する どうもあちらの整形外科医もあ~のこ~のとよく分からないようだ。痛みの生理学者、脳科学者、心理学者などの意見や知見がでてこない。 整形外科医はもうすっこんでいてもらって痛みの生理学者、脳科学者、心理学者など異なった分野の意見を聞きたいものだ。 脊椎専門医(思い浮かべてごらんなさい!)がどれだけ集まっても参考になる意見は出ないでしょう。 ほとんどの腰痛(非特異的腰痛=骨折、悪性腫瘍、感染症でない)は脊椎専門医の分野ではなく、生理学者、脳科学者、心理学者の分野なのだ。そのことは私とともに1Wも臨床をすれば勘の良い人なら分かると思う。 緊張型頭痛、偏頭痛、群発頭痛が脳外科的ではなく心療内科、ペインクリニック的な問題であるのと同じです。 #
by junk_2004jp
| 2004-11-21 22:44
| 慢性痛
2004年 11月 20日
Aさん(50歳代、男性)は昨日、走ったあとに左臀部~大腿後面に痛みがでる。10年前に脊柱管狭窄症の手術、術後2年間は調子よかったが以後時々腰痛あり。今年、8月に腰痛、2~3ヶ月鍼灸などに通いようやく治癒したと思っていたら、昨日再度大きな腰痛におそわれる。知人にすすめで来院する。 ![]() 図のような圧痛点あり。腰と臀部の圧痛点ブロックをしてしばらくすると腹這いの体勢がとれるようになる。それから大腿部の圧痛点をブロックする。20mlの局麻。10分ぐらいの治療でほぼ痛みは取れて普通に動かれるようになる。 注射は一時押さえだと思っていたとのこと。おそらく10年前の手術も今のような症状だったのではないだろうか。 簡単にピンチ脱出の手助けはできるが再発をふせぐということになると、習慣からの脱出ということで、自分で勉強してもらわなくては。まず腰に自信をもつこと!!腰痛は人間工学的な問題ではなく生物・社会・心理学的問題でおきるということを理解すること。 #
by junk_2004jp
| 2004-11-20 00:51
| 症例
2004年 11月 19日
Sさん(80歳代、女性)は昨日、テレビを見ていて急に左大腿部の前面が痛くなりました。歩行は辛そうです。 7年前には急に右下肢が痛くなり、動けなくなって2ヶ月間某病院に入院したことがあります。最初はMRIを受けられないほど痛かったそうです。座薬を使っているちに少しずつ改善して、MRIを受け「坐骨神経痛」という診断でした。歩行器で歩く練習などリハビリを続け退院。退院後もしばらくはすっきりせず鍼灸、マッサージなどに通いました。今は、右側はすっきり治っています。 左大腿全面の強い圧痛点2ヶ所をブロック注射しました。痛みはもちろん改善しました。腰からくるのかとおっしゃいましたので、自分でも気が付かないような心の動きに関係していることが多いのだと説明しました。 最初は思いあたらないとおっしゃていました。ひまでしたのでしばらくお話しされるままに聞いていました。 気の進まない白内障の手術を12月にすることになったそうです。手術の前に2回検査にいかなければいけないのですが、今日がその第1回目の日。もちろん今日の検査はキャンセルしたそうです。ひょっとしたらこんなことが原因なのかもしれません。 痛みの初発はこのようなものなのです。 #
by junk_2004jp
| 2004-11-19 13:19
| 症例
|
アバウト
カレンダー
LINK
最新のコメント
最新のトラックバック
カテゴリ
検索
以前の記事
ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||