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心療整形外科

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2003年 12月 16日

五十肩

「五十肩は、時期がくれば治る」このへんの人はよくそういいます。たしかにそうですが、早く適切な治療をするとつらい日々を送らなくてすみます。

もし人間が四足歩行ならば、五十肩になると歩行や起立が困難となりそうも言っていられないかもしれません。

下肢痛でヘルニアの手術をしてよくなった人が、今度は右肩痛、それが治ったら左肩痛と悩んでいます。

臀部痛~下肢痛を坐骨神経痛(ヘルニアによる根性痛)などといわずたとえば「五十脚」といって「じきがくれば治る」といったほうがいいのかもしれないね。

いわゆる坐骨神経痛も五十肩も同じ病態のように思います。等価です。さきの人は手術という儀式で下肢痛は治まりましたが、引き換えに肩~上肢痛が起きてきたということでしょう。

筋骨格系に痛みを持ちやすいタイプの人はこのへんをよく理解されたらいいでしょう。

# by junk_2004jp | 2003-12-16 21:26 | 慢性痛
2003年 12月 15日

戦争の思い出

Aさん(86歳、男性)は膝や腰が痛くなると私のところへきます。痛いポイントへ注射してやると楽になったといって帰っていかれます。

腸が悪くてしばらく入院していたそうでですが、入院時に夜になると左の大腿がピリピリ痛くなりいまも続いているとのこと。

痛みは不安、怒り、葛藤などと関係して交感神経が緊張するためで、夜間痛は無意識の世界と関係あるのでは?と説明しました。

Aさんはすぐに納得し、「泣いていやがる特攻隊を連れ戻す仕事をしていたが、そのような日の夜は全身が痛くて眠れなかった。」という昔話をしてくださいました。

二度と戦争に巻き込まれることのないようにしましょう。

# by junk_2004jp | 2003-12-15 22:28 | 症例
2003年 12月 12日

整形外科医より

先生のホームページをみて大変参考になったばかりかいままでもやもやしていた事柄がすっきりいたしました。特にMRI所見と症状・病態との関係が必ずしも一対一対応しない点につき、やはりそうであったか!と気が楽になりました。さまざまな書籍、先生方のお話を聞くよりも勉強になりました。どうもありがとうございました。

                   *

先生のHPを拝見していままですっきりしなかったことがよく理解できるようになりました。大学で教えられることと実地の現場があまりに乖離していて何をよりどころに治療していけばいいのか迷っていたところでした。

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H先生、S先生メール有難うございます。今後ともよろしくお願いします。毎日、痛みの患者さんを診ている医者にとって「痛みに関して」は今のいわゆる整形外科的教科書では納得のいかないことばかりですね!同じように思っている整形外科医はかなりいるのではないでしょうか。従来の理論の上に成り立った「保険病名」をつけて、その枠内で治療し請求していかなければならないことは頭の痛いところですね。

外傷、感染症、腫瘍、先天性疾患、機能再建など痛み以外で整形外科でなくてはならない分野はありますが、整形外科開業医の仕事の多くは「筋骨格系の痛み」になってきます。

# by junk_2004jp | 2003-12-12 21:54
2003年 12月 07日

不安を煽る医師

80歳代、女性、小さなかごにいっぱいの薬袋を持参して受診、某総合病院にかかっているとのこと。顔の筋肉は小刻みにピクピクしている。頚も背中も腰も膝も痛い。診察中に軽い過呼吸状態となる。(不安の嵐)

頭痛、動悸、口、目の乾きもある。内科の主治医には「頭のさきから足のさきまで全部ガタガタだ。」と繰り返し言われているそうです。

この患者さんの病態のキーワードは「不安」です。うつ状態もおそらく合併していることでしょう。不安やうつがさまざまな身体症状を起こすことはよく知られていることです。不安の病気の患者さんに不安を煽る主治医の言葉はいただけませんな~。無知すら感じます。

総合病院だとさまざまな身体症状に対して「○○科に行ってください。」ということになり検査をして症状を抑える薬を出すということになりがちです。もちろんそうでない病院もあるでしょうが・・・。

不安やうつを診てくれる医師に出会わないから、薬をいっぱいのんでいても良くならないのです。

腰、膝2枚レントゲンを撮り、大丈夫なことを保証し、「不安の嵐がさまざまな症状を起こしている」ことを説明しました。まじない?の電気をあててやりました。

患者さんの顔は柔和になり「また来てもいいか。」「またいらっしゃい」ということでお帰りになりました。

# by junk_2004jp | 2003-12-07 20:05 | うつ・不安・ストレス
2003年 12月 03日

腰痛の手術

「先生、○○さん覚えているか?」

「いいや」

「去年の春ごろ、腰痛で先生の所へきたんやが、治らんかって、**病院へ行って手術したんや。それでも痛みがとれんで、1週間後に再手術をしたそうなんや。」

「先生のとこ来たといっても2~3回やったじゃないかな。」

「ふ~ん、ぜんぜん覚えがないがな~。」

「その人がまた腰が痛いといってるんや。」

「ふ~ん。」

# by junk_2004jp | 2003-12-03 22:07 | 慢性痛